Monitoring hand hygiene via human observers: how should we be sampling?
直接観察による手指衛生のモニタリング:サンプリングはどのようにすべきか?
- 出典
- Infect Control Hosp Epidemiol, 33(7): 689-695, 2012
- キーワード
- 手指衛生、モニタリング、遵守率調査、直接観察、観察方法
現在、手指衛生のモニタリングに関して、適切な観察数・観察場所・観察時間を示した手引きはほとんどない。そこで、観察者のスケジュール(観察場所・観察時間)が観察するイベント数や人数に対しどのような影響があるのかを調査している。
ICUにおいて2週間、自動センサーネットワークを設置し、医療従事者が病室に出入りする際を手指衛生の機会があったとみなし、33,721のタイムスタンプ(日時を示す情報)を記録した。医療従事者は6つの勤務カテゴリー(看護師・医師・クリティカルサポートのそれぞれ日勤・夜勤)に分類した。また、直接観察のために、ICUの建築図面を用いて観察者が立つべき位置を検討し、適切な4つの観察位置を決定した。観察時間は全体で60分とし、1つの位置ごとの観察時間を「1-15分」、「15-30分」、「30分」、「60分(移動なし)」として観察位置を移動していくという、観察者の異なる行動スケジュールにより手指衛生のモニタリングを行った。そして、自動センサーネットワークの記録と観察者から報告されたすべてのデータに基づいて、医療従事者の手指衛生のコンプライアンスを確率論的に算出した。
その結果、最も良い観察スケジュールは、「1-15分」の間隔で観察位置を移動するスケジュールであった。観察時間全体(60分)では、観察者は一日の平均手指衛生機会数の最大1.7%、最小で0.5%を観察できた。「1-15分」スケジュールで観察できたのは、平均として、「60分」スケジュールの場合より16%少ないイベント数であったが、人数は17%多く観察できた。また、平均標準偏差は「60分」スケジュールでは23%であったのに対し「1-15分」スケジュールでは17%で、「1-15分」スケジュールは最も良い推定量を出した。ICUにおいて観察者が頻繁に観察位置を変えることは、色々な職種やスタッフを観察できる優れた方法であることがわかった。
手指衛生のモニタリングは観察者のスケジュールに影響されるものであり、手指衛生の観察スケジュールはデータに基づいた調査方法を用いることの重要性が示唆された。
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