文献紹介

デバイス関連

Device-Associated Infection Rates, Device Utilization, and Antimicrobial Resistance in Long-Term Acute Care Hospitals Reporting to the National Healthcare Safety Network, 2010

2010年にNHSNに報告された長期救急病院のデバイス関連感染率、デバイス使用、抗菌薬耐性

長期救急病院(LTACH)は、CMS(Centers for Medicare and Medicaid Services)*によって救急病院として認可されており、かつメディケア(高齢者医療保険制度)患者の平均年間入院日数が25日以上ある医療施設として定義されている。LTACHに受け入れられる患者は、長期にわたる人工呼吸器の使用や、傷のケアおよび静脈内投薬のような複雑な医療が必要なために救急処置後の入院を必要としている。この文献では、2010年にLTACHから全国医療安全ネットワーク(NHSN)に報告された、デバイスに関連した医療関連感染(HAI)の割合、デバイス利用のパターン、HAI中の抗菌薬耐性の病原体について、短期救急病院ICUと比較している。
デバイスの利用率と同様に、中心ライン関連血流感染(CLABSI)、カテーテル関連尿路感染(CAUTI)、人工呼吸器関連感染(VAP)の割合が計算され、各HAIについての病原体の概要や抗菌薬耐性獲得率について評価された。分析にはHAIにポワソン回帰と中央値検定、デバイス利用率に中央値検定、抗菌薬耐性獲得にχ2検定を使用した。
2010年に、104のLTACHがCLABSIを、57のLTACHがCAUTIとVAPをNHSNに報告した。LTACHのCLABSI割合(1,000デバイス日当たり1.25件; 範囲、0.0-5.96)は、主な大学病院のICUと同等で、その他のICUより高かった。また、CAUTI割合(中央値、2.61;範囲、0.0-9.92)は他施設のICUより高かった。VAP割合(中央値、0.0;範囲、0.0-3.29)は、他施設のICUより一般に低かった。LTACHの中心ライン利用率は、他施設のICUより高かったが、導尿カテーテルと人工呼吸器の利用率は低かった。黄色ブドウ球菌CLABSI中(83%)のメチシリン耐性および腸球菌CAUTI中(44%)のバンコマイシン耐性率は、他施設のICUより高かった。緑膿菌CAUTI中の多剤耐性率(25%)はほとんどのICUより高かった。多剤耐性微生物に関連したCLABSIとCAUTIがLTACHにとって課題であり、病原体レベルのデータによる継続的なHAIサーベイランスの実施は、LTACHでのHAI予防の取り組みの手引きとなると考えられる。

*CMS:アメリカ厚生省に属する、メディケア(高齢者医療保険制度)とメディケイド(低所得者医療保険制度)の運営主体

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