文献紹介

デバイス関連

Single-use versus reusable endoscopes in gastroenterology: Systematic review of full and partial economic evaluations

消化器内科における使い捨て内視鏡と再利用可能内視鏡:完全および部分的な経済評価のシステマティックレビュー

近年、内視鏡診療における交差感染リスクの低減という観点から、使い捨て(シングルユース)内視鏡の導入が注目されています。本論文は、2024年9月までに発表された経済評価研究を対象に、シングルユース内視鏡と再利用可能内視鏡のコスト、費用対効果、および環境負荷を比較したシステマティックレビューの結果を報告しています。 分析対象となった7件の研究はすべて内視鏡的逆行性胆管膵管造影(ERCP)用の十二指腸鏡に関するもので、直接コスト(1手技あたり)については、すべての研究でシングルユースの方が高額であると結論付けられました。一方、感染リスク低減による長期的な医療費抑制を考慮した費用対効果の評価では、半数以上の研究がシングルユースの妥当性を支持しています。しかし、これらの研究の多くは感染率などの前提条件に偏りがあり、信頼性には課題が残ることも指摘されています。 また、昨今重視されている環境への影響を評価に含めた研究はわずか2件に留まりました。シングルユース内視鏡の導入は感染管理上の利点がある反面、廃棄物増加などの環境負荷を伴います。今後の導入検討にあたっては、健康アウトカムのみならず、環境コストや再生処理に関わる人件費等を含めた、より多角的なエビデンスに基づく慎重な判断が求められます。