Supplysm 2025 vol.17 no.2
特集
R-SUD(再製造単回使用医療機器)の概要と実際、そして今後の展望
- 酒井 大志
- 越谷市立病院 診療部 滅菌管理室 主査
※本記事は、「Supplysm 2025 vol.17 no.2」(2025年8月発行)に掲載した内容です。執筆者の所属および記事内容は掲載当時のものであり、現在とは異なる場合があります。
1. はじめに
令和6年度の診療報酬改定において、再製造単回使用医療機器(R-SUD)の使用に対する評価として「再製造単回使用医療機器使用加算」が新規収載されたと共に施設基準も記載された。医療器材再生処理の分野では初となる加算であり、この診療報酬改定によりR-SUDに対する注目が集まるとともに更なる普及が期待されている。
本稿では、R-SUDおよび「再製造単回使用医療機器使用加算」の概要と解説、今後の展望について述べたい。
2. R-SUDとは?
現在、医療機関で取り扱われる医療機器は、下記の3つに大別される(図1)。
再使用可能医療機器(Reusable medical device:RMD)
単回使用医療機器(Single-use device:SUD)
再製造単回使用医療機器(Remanufactured single-use device:R-SUD)
R-SUDは、一度使用されたSUDを「再生部品」として医療機関から収集(回収)を行い、分解、洗浄、部品交換、再組立、滅菌などの処理を施し、再び使用できるように製造販売企業の責任のもとで再製造されたSUDのことである。R-SUDは、「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律(薬機法)」に則って運用しなければならない。⼿術等に使⽤した場合の影響を含め、原型医療機器(オリジナル品)と同等の品質、有効性及び安全性をもった医療機器として、オリジナル品とは別の品目で新たに厚⽣労働省の承認を受け販売される。また、価格についてはオリジナル品の6~7割程度とされ、オリジナル品との混同を防ぐため器材本体に「再製造」の表示があり一目で分かるようになっている。
このR-SUDは、そもそも「1回限りの使い捨て」を前提とし洗浄滅菌が考慮されていないSUDを再生部品として活用する。そのため、収集したSUDを部品レベルまで分解することで、可塑性の高い合成樹脂の亀裂や膨潤・劣化の発見、電子部品を含む複雑な構造に入り込んでいる汚れを除去することができる(写真1)1)。このような再製造という特性に応じて、科学的根拠に基づいた適切な洗浄と清浄度が確保できるよう、厚生労働省基準策定事業によってR-SUD製造企業向け洗浄ガイドライン等が策定されている。「再滅菌」ではなく「再製造」であることが大きなポイントである。また、この再製造を行うのはオリジナル品メーカーと同じ企業である必要はない。実は、このR-SUDの制度は平成29年にスタートし、現在10製品が承認を受けている(図2)。
3. そもそもSUDとは
医療機器は、添付文書に再使用可能なRMDか、一度限りの使用で廃棄するSUDか必ず明示されている。このうちSUDは、「1回限りの使い捨て」を前提に設計開発されているため、医療現場で適切に洗浄・滅菌等が行えるようにデザインされていない1)。耐熱性・耐久性・耐腐食性・耐薬品性等の不足による劣化や剥離欠損、予期せぬ不具合の発生、層構造や小さな隙間、デッドエンド等の構造の複雑性から血液、体液、洗浄剤等の残渣、洗浄不良や滅菌不良などが懸念されるため、使い捨てでないと安全が担保されないのである。また、SUDの不適正使用は倫理的問題の他に、製造物責任(PL)法の適用外となる可能性がある。
これらのことから、厚生労働省は感染防止を含む医療安全確保のため、添付文書で指定された使用方法等を遵守することを求めている。また、医療機関でSUDを洗浄・滅菌して再利用することの危険性を、平成13年から全国の医療機関に向け、再三にわたり幾度となく通知し禁じている。
4. SUDの再製造を医療現場で行ってよいというものではない
SUDの再製造の制度というと、医療現場で再滅菌を行い使用してもよいのでは?と感じてしまうかもしれないが、前述のとおり医療機関でSUDの再生処理を行ってよいというものではない。添付⽂書で指定された使⽤⽅ 法等を遵守すること、「再使⽤禁⽌」とされている医療機器の再使⽤は禁⽌であることに変わりはない。
外観から「なぜできないのだろう?この器材なら再使用できそうなのに」と思えるSUDも多数存在する2)。悩ましいことに、使い捨てだから安いかというとそんなこともない。
しかしながら、単回使用と決定し申請しているのは、厚生労働省でもPMDA(独立行政法人医薬品医療機器総合機構)でもなく、製造企業である。私たちは不適正使用をするのではなく、単回使用の妥当性を問うこと、RMDとして申請するように企業に直接意見することが筋ではないだろうか。捨てなければならないものを患者に内緒で使いまわす、患者をだまして利益を得る方法でのコスト削減は恥ずべき行為である。
これまで厚生労働省は、感染予防や医療安全の観点から再三にわたり、繰り返しその危険性と不適正使用(医療機関での勝手な判断による再使用)を禁じてきたが、コスト削減を理由に不適正使用事例が相次いでいた。⽇本医療機能評価機構 医療事故情報収集等事業 事例検索等から幾つかの事例を紹介する。
単回使用のダイヤモンドバーを再滅菌し椎弓内板を削っている最中に、誤って馬尾神経の一部を切断した。これにより排尿・排便障害と、該当する神経障害が発生した。
食道ブジー施行時、単回使用ガイドワイヤーを再滅菌して使用した。その際ガイドワイヤーのコーティング部が10cm程度剥離し、食道内に残存。緊急で上部消化管内視鏡をもちいて摘出した。厚生労働省からの通知を認識していたが、コストを考え再滅菌・再使用が習慣化していた。
NICU管理中の5ヶ月男児において単回使用バッグバルブマスクを複数回使用し、接続部が緩み換気不全となる。
SUDの血管接合器具などが、約2,300人の患者に再使用された可能性があることを受け、厚労省局長通知「単回使用医療機器(医療用具)の取り扱い等の再周知について」にて施設名を公表した注意喚起が行われた。
SUDの神経生理電極(EP)カテーテルが院内滅菌され、約300人の患者に再使用された可能性があると報道される。
この様な背景の下、R-SUD制度成立によってSUD不適正使用による患者不利益の低減、増え続ける医療財政に寄与(340億円削減)や医療廃棄物の削減、医療機関での収益改善(図3)、更には昨今の世界情勢による医療材料の不安定供給のリスク軽減等が期待されることから、既に行われていた諸外国の制度を参考にR-SUDに関する法整備と安全性を確保するための基準策定が進められた3)。そして、令和元年8月に第1号の再製造単回使用医療機器が薬事承認されるに至ったわけである。
5. R-SUD本当に安全なの?
日本国内ではR-SUD制度が身近なものとして普及したとはいえない状況であることから、安全性や感染リスクについて疑問に感じる方もいらっしゃるかもしれない。結論からいうと、心配には至らないと考える。
既にR-SUDの普及が進んでいる米国を例に挙げると、2008年の米国政府監査院(Government Accountability Office:GAO)による安全性に関する調査報告において、数百万にのぼる使用済み単回使用医療機器が再製造されたが、再製造品に起因する感染率上昇を示す事実はないとされている4)。また、令和5年度 厚生労働省 再製造SUD基準策定事業 再製造SUD推進検討委員会 報告書には、R-SUDの国内における不具合等の報告はないことが記載されている3)。
ここからは、実際に日本国内において、どのようにR-SUDの運用がされているのかに触れていきたい。
5-1 R-SUDの安全はどのように担保されるのか?
R-SUDは「再使⽤禁⽌」とされているSUDを再生部品として活用することから、安全に対して厳格な基準が設けられている5)。
製造販売には、薬機法に基づく製造販売許可が必要
薬機法上の責任(安全対策、回収等)は、再製造を行った製造販売企業が担うこと
ワーストケースを前提とした確実な分解、洗浄、組立、滅菌等のプロセスの確立と検証がされていること
リスクマネジメントの観点からシリアルコード番号の付与を行い、収集した医療機関と年月日、再製造された回数、再生部品・検査・製造工程から流通に至るまでの品質・製造管理、医療機関での使用までの一連のライフサイクルでトレーサビリティの確保ができていること。記録及び保存されていること
オリジナル品の構造、原材料等の変更や安全性情報をモニタリングすること
収集元である医療機関側への教育が実施されていること。PMDAから厳密な調査・審査と厚生労働大臣の承認を受け、年1回の実地確認や5年ごとの更新審査も継続して行われる
このようにR-SUDの品質、無菌性と安全性、製造管理等について様々な角度から厳しい基準が設けられ、その基準を満たしたものが、R-SUDとして販売されているのである。
5-2 なぜ収集元である医療機関側への教育の実施が必要なのか?
収集元である「医療機関側に対する教育」とあるが、なぜこの教育が必要なのだろうか?再製造に使用できる再生部品は、再製造単回使用医療機器基準に記載があり、医療現場で行っているRMDの再生処理の範囲よりも一定の制限があり対象が絞られている。
日本国内の医療機関で使用されたものであること
体内に埋め込まれたものでないこと
脳・脊髄・硬膜・脳神経節・脊髄神経節・網膜又は視神経に接触したものでないこと
「感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律(感染症法)」(平成10年法律第114号)の対象となる感染症患者に使用されていないこと
感染症法第6条に定める一類感染症、二類感染症、三類感染症、四類感染症、新型インフルエンザ等感染症、指定感染症若しくは新感染症の治療、検査等に用いられたものでないこと
劣化・破損が無く、汚染されぬよう区別して保管されていること
選別ミスや入れ間違いで収集対象外のSUDを混入させないよう、医療機関において規定された基準で正しい選別が行われる必要がある。
再製造単回使用医療機器に係る事業者向けの留意事項には、医療機関における選別が不十分で本来医療機関で処理すべき医療廃棄物が製造販売企業等に送付される場合は、「廃棄物の処理及び清掃に関する法律」通称「廃棄物処理法」に違反する可能性があるため、十分に留意すること。医療機関で処理すべき医療廃棄物が混入していることが判明した場合には、医療機関に返送すること。と示されている。
入れ間違いなどは、企業側で捨ててくれればよいのにと思うかもしれないが、本来病院が行う業務を無償で代行することとなるため、利益供与や公正取引法に抵触する可能性がある。また従来は産業廃棄物として考えられてきた使用済みSUDを収集することから、普段私たちが聞きなれない「廃棄物処理法」に従い適切な対応が必要になるのである。感染症予防・拡散防止の観点以外にも、このようなことも含め収集元である医療機関側の教育の実施が義務付けられているのである。また、医療機関の外に洗浄・滅菌を行わない状態で持ち出す収集運搬工程が含まれることにも注意を払う必要がある。
5-3 実際の収集はどのように行われるのか?
医療機関側での選別や収集は、手間や負担に感じてしまうかもしれない。実際の事例について紹介したい。
当院ではトロッカーとV-パイプの収集を行っており、滅菌管理部門の洗浄室に設置したフットペダル付き収集容器に、滅菌管理室のスタッフが選別して投入している。
感染症患者でないこと、破損や色素沈着等がないこと、トロッカーは内筒を外すこと、再製造されたものは入れられないなど、器材毎にいくつかの注意点はあるが、カウント後の当該品を収集容器に入れるのみである(R-SUDによっては個別に専用ケースに入れるなど収集方法は異なる)。
収集容器の企業への引渡しについては、下記のとおりである(図4)。
プラスチック製の収集容器の蓋をロックし結束バンドで固定する
指定の段ボールにビニール袋で2重包みにした収集容器を入れテープで閉じる
指定日時に所定場所に置いておく
現在、当院での収集対象器材は2種類のみであるため、作業時間はおおよそ3分程度であり、手間もスペースもそれほど負担ではない。しかしながら、今後多くの器材が承認されて、R-SUDの種類が増えていくことで、入れ間違いや選別の負担、収集容器を置くスペース等が増加していく可能性がある。
これまでは医療廃棄物としてコストを掛けて捨てていたものが、少額ではあるが(ケース毎、数百円程度~)医療廃棄物の処理費用の軽減と共に、若干の買い取り費用を病院側が受け取れることはメリットの一つである。
5-4 収集された再生部品はどのように再製造されるのか?
医療機関から収集された「再生部品」は、滅菌工程に至るまでに大きく8つの工程を進んでいく。
①受入・分解→②洗浄→③乾燥→④外観検査→⑤組立→⑥中間検査→⑦刻印→⑧包装→滅菌工程へ(写真2)
例えば洗浄においてはR-SUD製品ごとに、どの部位にどのような汚染や特徴があるのか、どう落とせばよいのか(図5)、医療機関での使用から受け入れまでの間に、汚染強度に与えるリスクにはどのようなものがあり、どこまでが許容範囲かを分析し、各工程が設計され検証されている。
再製造トロッカーの洗浄工程を例に挙げると、医療機関から収集されたR-SUDは、すべて部品レベルまで分解を行う。洗浄工程を3つに分け、汚染の特徴に応じた複数のアプローチから徹底的な洗浄が行われる。
まず気泡発生装置付きの浸漬槽で使用時に付着した大きい有形物や血液を除去する。次いで超音波洗浄機でグリスや細部に付着している異物の除去、その後、減圧沸騰式洗浄器で細部の洗浄・仕上げ(すすぎ)を行う。そして真空乾燥後に、汚れの残渣、亀裂・欠損、膨潤等がないか?基準を満たしているか?検証された範囲内であるか?外観検査が行われるのである。クリアしたものだけが次の組立工程に進み、組み立てられた後に中間検査が行われる。
この検査確認は、検査用装置と教育されたスタッフによる目視検査、数値化された基準と人の目、両方の視点から確認が行われ、合格品のみ再製造品であることを示す印字、個体番号などの刻印を行ったうえで、包装を行い滅菌工程へと進んでいくのである。
6. R-SUD普及の障壁~現場の声が変えてゆく~
オリジナル品と同等の品質、有効性及び安全性が保証され、医療機関においてコスト削減にもつながるR-SUD制度であるが、十分に普及しているとはいい難い状況が続いていた。また、特定保険医療材料のうち3つの機能区分が保険適用されており、「K595経皮的カテーテル心筋焼灼術」を実施する際に使用されているR-SUDであっても、算定回数はオリジナル品と比較して限定的となっていた6)(表1)。
このような中、R-SUD普及を妨げている要因と課題の抽出を目的とした医療機関及び医療機器製造販売企業向けのアンケート調査7)が、令和4年に再製造SUD推進検討委員会によって実施された。
医療機関へのアンケート(回答数306)では、R-SUDを知っている・聞いたことがあるとの回答が83%であるのに対し、実際に導入している施設が8.2%と、認知はされているが導⼊率が低い現状であった。その理由には、教育研修の受講や収集の手間、在庫管理等も課題としてあげられ、医療機関側の人的コストに対して得られるインセンティブが少ないことに加えて、特に償還品のR-SUD使用の際には、患者説明が必要であること等が負担となり普及が進まない要因となっていた。
製造販売企業側においても、再製造工程における品質管理や設備整備などが課題となると共に、市場規模、利益の低さに関する回答が多く見られた。
先ずは、医療機関へのメリット付与がR-SUDを普及させるために非常に重要であることがアンケートから判明した。
アンケート調査の結果を踏まえ、令和6年度診療報酬改定に向けて、R-SUDの保険上における評価について、検討委員をはじめとした関係者と検討・相談が進められ、中央社会保険医療協議会(中医協)総会における検討事項として取り上げられ、令和6年度診療報酬改定において「再製造単回使用医療機器使用加算」が新規収載されるに至ったのである。
このように、現場の声であるアンケートの回答が、よりよいR-SUD制度に変わる糸口となったのである。
7. 「再製造単回使用医療機器使用加算」と施設基準
このようにR-SUD制度開始から7年を経た、令和6年度診療報酬改定により「R-SUD(特定保険医療材料に限る)を手術に使用した場合に、当該特定保険医療材料の所定点数の100分の10に相当する点数を当該手術の所定点数に加算する。」との内容が新設されたとともに、以下の3つの項目の施設基準が記載された8)。
特定保険医療材料のR-SUDを手術に使用した実績が5例以上あること(使用した個数ではなく手術例数)
R-SUDを使用することについて、あらかじめ文書を用いて患者に説明を行っていること
オリジナル品の回収等が適切に実施されていること
このうち、懸念事項であった②医療機関での患者説明の方法に関しては、R-SUDの制度、オリジナル品との違い、手術に使用した場合の影響等を含めた説明文書を交付すると共に、手術説明文書の中に「再製造単回使用医療機器を使用することがある」と記載し説明することとされた3)。しかしながら、「再製造品であること」「R-SUDの制度」「オリジナル品との違い」及び「手術に使用した場合の影響」とは、何を意味するのかが不明であると共に、どのような文書で説明するのかが読み取れない。説明する際の文書の例示等もないため、医療機関の患者説明に対する負担軽減のためテンプレートとなる「患者説明資料例」が国立医薬品食品衛生研究所医療機器部の再製造SUD推進検討委員会ホームページに公開される予定である(表2)。
③の回収等の実施については、オリジナル品を使用している医療機関では、回収を適切に実施していることが必須となるが、オリジナル品を使用していない医療機関であっても、今後、使用する際には適切に回収を実施する意志を示すことで、基準を満たしていると判断してよいとされている。
再製造単回使用医療機器使用加算に係る届出については、表3のように「様式87の52」9)の書類提出が求められる。
8. おわりに R-SUDの課題とより良い明日に向けて
令和6年度診療報酬改定により、R-SUDの使用加算が記載されたことから、令和6年度に再度実施した医療機関・製造販売企業を対象としたアンケート調査では、診療報酬が付いたことで前向きに「導入を開始した」や「検討を始めた」との回答が見受けられ、R-SUDに対する理解度が医療機関の中で向上している結果であった。対して製造販売企業側では、現時点での市場規模、設備投資や人員確保の難しさから参入に後ろ向きであったり、オリジナル品メーカーに対するメリットの少なさから「他社に再製造されることに対するブロック技術の開発に注力している」というコメントも見られ、今後の展開に影を落としている。
R-SUDのあるSUDが積極的に選ばれることでオリジナル品の消費増につながる土壌の形成や、インセンティブ等が必要ではないだろうか。
また、患者の視点からは、ジェネリック医薬品と異なり、使用するか否かの選択ができないこと、患者が支払う医療費にオリジナル品との差額が反映されないという意見もあった。
このようにR-SUDの更なる普及には多くの課題が待ち構えている。しかしながら、R-SUD制度は、患者の安全と増え続ける医療費や医療廃棄物の削減、昨今露呈したコロナ禍やウクライナをはじめとする紛争などの世界情勢による医療機器や材料の不足、特に国産医療機器及び資源の少ない日本において有意義であることは確かであろう10)。
今後も日本において、ハイレベルの医療をすべての国民にとどけるためには、患者と医療現場、オリジナル品メーカー、R-SUDメーカー、規制当局を含め、それぞれの立場に拘わらず医療資源やコストの概念について深く考えなくてはいけない時代になっている。
R-SUDは、⼿術等に使⽤した場合の影響を含め、オリジナル品と同等の品質、有効性及び安全性をもった医療機器として、厚⽣労働省の承認を受けていることを理解いただき、その普及に興味をもっていただけたら幸いである。
文献
1)青木克則. R-SUDとは. 第50回新潟県中材業務研究会資料(2025).
2)深柄和彦. 解説 単回使用器材. 首都滅菌管理研究会誌 Vol.2 No.2(2018).
3)令和5年度 厚生労働省 基準策定等事業 再製造SUD推進検討委員会報告書(更新・公開版)
4)佐伯広幸. 米国の医療現場における単回使用医療機器(SUD)再製造の実態. 医機学Vol.88,No.6(2018)P53.
5)再製造単回使用医療機器に係る医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律施行規則等の改正等について(平成29年7月31日付け 薬生発 0731第7号 厚生労働省医薬・生活衛生局長通知).
6)中央社会保険医療協議会 577回総会資料 個別事項(その23)・令和6年1月10日.
7)令和4年度 厚生労働省 再製造SUD基準策定等事業 再製造SUD推進検討委員会報告書.
8)特定保険医療材料の材料価格算定に関する留意事項について(令和6年3月5日付け 保医発 0305第8号 厚生労働省保険局医療課長、厚生労働省保険局歯科医療管理官通知).
9)地方厚生局.再製造単回使用医療機器使用加算の施設基準に係る届出書添付書類.https://kouseikyoku.mhlw.go.jp/shikoku/r6-t87-52.pdf
10)酒井大志, 深柄和彦. 感染のリスクは大丈夫?知っておきたい再製造単回使用医療機器(R-SUD)の基礎. INFECTION CONTROL 2024vol.33 no.8.

