セミナー・展示会情報

「第29回 日本環境感染学会総会・学術集会」開催レポート

2014年2月14(金)〜15(土)にグランドプリンスホテル新高輪・国際館パミール・グランドプリンス高輪にて、第29回日本環境感染学会総会・学術集会が開催されました。サラヤは「ランチョンセミナー」の共催と「展示」への出展企業として参加いたしました。
ランチョンセミナーでは、洪 愛子先生(公益社団法人 日本看護協会 常任理事)に司会をお勤めいただき、鍋谷 佳子先生(大阪大学医学部附属病院 感染制御部 副部長 看護師長 感染管理認定看護師)に手指衛生遵守の評価についてご講演いただきました。展示会場では、商品展示に加え手指衛生モニタリングシステム「Compleo-IO」についてプレゼンテーションを行い、ご来場の皆様に弊社の製品をご紹介させていただく良い機会となりました。

ランチョンセミナー、展示とも大変多くの方々にご来場いただき誠にありがとうございました。

学会全体を通して

第29回日本環境感染学会総会・学術集会では、感染症の原因、診断、治療、予防といった多岐にわたる内容で、例年通り盛り沢山のセミナーや講演が行われました。
今回の学会テーマは「チームワークでつなぐ感染制御」で、感染対策におけるチーム医療、チーム医療を推進するICNの活躍の他、小惑星探査機「はやぶさ」の川口先生やiPS細胞の岡野先生など日本が誇る先進技術の中でチームワークを発揮してこられた先生方の招請講演が行われました。聴講された方は、感染制御の枠にとらわれることなく、純粋な意味での組織やチームについて考える機会になったのではないでしょうか。
また、1,030題を超える一般演題の他、興味深い数々の教育講演やシンポジウム、ランチョンセミナ--、Basic レクチャー、Advance レクチャー、モーニングレクチャー、Meet the Expertなど数多くの教育的な講演も用意され、2日間では吸収しきれないほどの情報が惜しみなく提供されました。
今回は、いくつかの演題が悪天候のため取り下げられ、会長の岩田敏先生も「雪に始まり雪に終わった」とおっしゃるほどの歴史的大雪の最中に開催された学会となりましたが、立ち見の参加者を多く抱えるセミナールームもあり、最終的には参加者総数7,200名を超える熱気に満ちた会であったと思います。

ランチョンセミナー

鍋谷 佳子先生(大阪大学医学部附属病院 感染制御部 副部長 看護師長 感染管理認定館看護師)に手指衛生の重要性、手指衛生遵守の測定の評価方法および効果的なフィードバックについてご講演いただきました。

日時 2014年2月15(土)12:10〜13:00
会場 国際館パミール 3F白雲 第2会場
演題 どうやって行う?手指衛生遵守の評価
演者 鍋谷佳子先生
大阪大学医学部附属病院 感染制御部 副部長
看護師長感染管理認定看護師
司会 洪愛子先生
公益社団法人 日本看護協会 常任理事

講演より

医療者は意識すれば手指衛生を必ず実施できること、手指衛生遵守の向上は感染対策においても非常に重要であることをお話しいただきました。手指衛生遵守が上がったことで病院感染が減少しているか?もし減少していなければ手技が悪かったのか?などを確認し、目的にあった測定方法を選択しなければなりません。そのため、測定方法の特徴(利点・欠点)を理解した上で評価していく必要があるとご教授いただきました。
また、鍋谷先生のご施設では評価方法を組み合わせ、工夫し適切に評価・フィードバックすることで遵守の向上につながったとおっしゃっていました。最後は『手指衛生向上の最終目標は・・・病院感染を減らすこと!』と締めくくられました。この言葉はすべての医療者に通じる目標だと感じました。

受講者のアンケート

Q.手指衛生遵守率の調査方法と分析方法を教えてください。(複数回答可)(n=310)

受講者の声

  • 手指衛生遵守をさらにあげるための方向性の知見を得ました。
  • 評価方法をひとつに絞らず、組み合わせて活用していく必要があるということが参考になりました。
  • 評価方法の考えが明確になりました。
  • リンクナースをしていますが、ついダメなところに着目しがちです。ポジティブに良い面を見るよう心がけたいです。
展示

展示ブースでは、手指衛生、個人防護具(PPE)、医療器具洗浄、環境衛生に関連する弊社製品や冊子などを展示しました。その中でも特に力を入れていたのが、手指衛生モニタリングシステム「Compleo-IO」です。これは、手指衛生サーベイランスの効率化を図る新しいシステムで、1日に数回実施した「Compleo-IO」のプレゼンには毎回多くの方にお集まりいただきました。お客様は、文字通り腰を据えてプレゼンに耳を傾け、沢山のご質問やご意見をお聞かせくださいました。手指衛生の遵守率向上とサーベイランスの効率化に対する感染管理者の関心の高さに、改めて気付かされた展示となりました。

Medical SARAYA事務局より

お忙しい中、また大雪の中、弊社のランチョンセミナーおよび展示ブースにご来場いただきました皆さまに改めてお礼申し上げます。
毎年多くの参加者の皆さまとお会いできる機会に感謝いたしております。ランチョンセミナーおよび展示にて頂戴しましたご意見、ご要望は今後の弊社の事業に役立てていく所存でございます。
今後とも、一層のご指導、ご支援を賜りますようお願い申し上げます。