感染対策実践ガイド

医療器材の再生処理

保管・供給

保管環境

既滅菌物の無菌性を維持するためには適切な環境と方法で保管することが求められます。温度、湿度、紫外線、物理的破損などから保護し、汚染を防ぐことが重要です。

既滅菌物の保管環境

項目

基準・管理ポイント

換気圧

常圧もしくは陽圧

照度

包装材の微細な破損を確認できる明るさを確保

温度・湿度

温度:15~25℃/湿度:40~60%が目安

保管距離

床から20㎝以上、天井のスプリンクラー設備周辺から45㎝以上、外壁から5㎝以上の距離を確保

保管棚

・扉やカバーで保護されたキャビネットやオープンラックを利用

・フラットな棚板で摩擦を防ぐ

・段ボールは使用しない

保管・供給時の管理ポイント

既滅菌物は、使用されるその瞬間まで無菌性が維持されていなければなりません。そのためには、適切に保管し、供給時には滅菌物の取り扱い基準の遵守が不可欠です。

保管・供給時のチェックポイント

項目

確認内容

滅菌記録

ボウィー・ディックテスト、物理的パラメータ、CI、BIの記録

ロット

リコール時に特定可能なロットの記載

滅菌状態

・外観に異常はないか(包装の破損、汚れ、シーリングの異常の有無)

・外部および内部用CIの変色

有効期限

・有効期限内であるか

・日付が判別できるように表示されているか

保管・供給時における滅菌物の取り扱いにおける注意点

  • 手指衛生の徹底

    包装表面の微生物汚染を防ぎ、開封時の器材汚染を防ぐため、必ず手指衛生をした清潔な手で取り扱うようにします。

  • 物理的保護

    滅菌バッグの破損を防ぐため、折り曲げない、輪ゴムでまとめない、重いものを積み重ねないことを徹底します。

  • 先入れ先出し

    期限の古いものから使用できるよう、収納方法を工夫します。

  • 滅菌バッグへの文字記入

    滅菌バッグの物理的は損傷やインクによる滅菌不良を防ぐため、ボールペンやマジックで文字を記入しないことが推奨されます。必要な場合は、シールの外側への記入や専用ラベラーの導入など施設ごとで検討が必要です。

有効期限の設定と運用

滅菌物の有効期限は、包装材料メーカーが提供する情報と各施設での保管方法に基づいて安全な有効期限を設定します。保管中は滅菌物を必要以上に移動させないよう注意が必要です。さらに、頻繁に有効期限を超過する器材が存在する場合は、運用方法の再検討を行うことが求められます。