感染対策実践ガイド

医療器材の再生処理

包装

包装材の構造:
材質内部の微細な構造により、細菌やウイルスなどの微生物は通過させず、空気や滅菌剤のみを通過させる

滅菌バッグ

滅菌バッグは主に小型・軽量の医療器材の包装に使用されます。

滅菌バッグに用いられる材質条件

  • 使用する滅菌方法に適合していること

  • 細菌やウイルスを通さない不透過性を有すること

  • 空気や滅菌剤(蒸気・ガス)を通しやすい透過性に優れていること

  • 十分な強度と耐圧力性を備えていること
    なお、滅菌バッグは一度使用すると構造が劣化し、バリア性が低下するため再使用はできません。必ず使い捨てとします

滅菌バッグを使用する上での注意事項

  • 滅菌バッグの材質

    滅菌バッグには、紙・樹脂製フィルム・PE製不織布などが使用されます。耐熱性や滅菌剤適合性の観点から、滅菌方法によって適した材質が異なるため、事前確認が必要です。

  • サイズ

    滅菌処理中の破袋を防ぐため、器材は滅菌バッグ容量の7割程度を目安に入れます。

    開封しやすいよう、シール部から2〜3cm程度のゆとりを持たせたサイズを選びます。

  • 二重包装

    二重包装を行う場合は、内側の滅菌バッグは折りたたまず、滅菌剤の浸透性を確保します。

    透気性/非透気性の材質を組み合わせた滅菌バッグ(例:紙/フィルム)は、同じ性質面同士(透気性同士・非透気性同士)をそろえて重ねます。

  • 書き込み・印字

    滅菌バッグに直接書き込みや印字を行うと、インクが内部に浸透する恐れがあります。必要な場合は、シール部の外側に記入します。

  • シール

    ヒートシール(熱圧着)はメーカー指定の条件で行います。

    圧着温度が高すぎると材質が溶け、低すぎると圧着不良となり、滅菌中に封が開く恐れがあります。また、圧着部分にシワや異物混入(毛やほこりの巻き込み)は密封性を損なうため、やり直しが必要です。

滅菌バッグの取り違えがないように、包装作業エリアを滅菌方法ごとにわけるなどレイアウトの工夫をしましょう。

滅菌ラップ

滅菌ラップは、主にステンレストレーに並べたセット器械の包装に使用されます。
一般的にはPP製のSMS構造不織布が用いられますが、製品によって対応する滅菌方法が異なります。また、二重包装が一般的ですが、二重構造仕様になっており一度の包装で十分な製品もあるため、使用前に仕様確認が必要です。

対角に置く場合

平行に置く場合

滅菌ラップでの包み方(例)

滅菌ラップによる包装のポイント

  • 端を折り返し、開封しやすくする

  • ゆとりを持たせ、滅菌時に滅菌剤が通りやすくする

  • タイプ1のインジケータを多面に固定し、剥がれにくく視認性を高める

インジケータの解説はこちら

滅菌コンテナ

滅菌コンテナは、主に重量のあるセット器械の包装に使用されます。
金属製や樹脂製があり、滅菌方法ごとに適合する種類が異なるため、使用前に確認が必要です。また、洗浄・消毒はメーカー指定の方法で実施します。

滅菌コンテナ使用前の確認項目

  • 蓋と底に変形がなく、抵抗なく着脱できる

  • 蓋にあるパッキン(ガスケット)に傷や亀裂がない

  • ロック部分に変形がなく、過度な抵抗なく固定できる

  • ディスポタイプのフィルタを毎回交換している

  • 複数回使用可能なフィルタを規定回数以上使用していない

収納時は、蓋の内側に器材が接触しないよう約2cmの余裕(高さ)を確保します。また、内容物の重量上限を超えると乾燥不良の原因となるため注意が必要です。

種類別の内容重量の上限(例)

種類

内容重量(上限)

フルサイズ

10kg

ミドルサイズ

7kg

ハーフサイズ

5kg