感染対策実践ガイド

医療器材の再生処理

滅菌供給業務の中央化

使用済みの医療器材は、臨床現場での洗浄・消毒などの一次処理を行わず、滅菌供給部門(Central Sterile Supply Department:CSSD)や中央材料部と呼ばれる医療器材の再生処理を担当する部門に集約して再生処理を一括して実施する、いわゆる「中央(処理)化」が望ましいとされています。

中央化の主なメリット

  • 汚染拡散および職業感染のリスク低減
    現場での一次処理(用手洗浄など)が不要になることで、病棟内での汚染拡散や、鋭利器材による針刺し・切創などの職業感染のリスクが低減する

  • 作業環境の改善
    一次処理に使用していたシンク周辺の作業環境の改善につながる

  • 品質管理の向上
    再生処理が一元化されることで、器材の洗浄・滅菌の品質向上につながる

  • 作業効率の向上と業務の専任化

    看護師等が本来の看護業務に専念できるだけでなく、再生処理の専任スタッフによる効率的な再生処理が可能となる

中央化の実現に向けた検討事項

  1. 設備・インフラの整備


    CSSDが医療器材の処理量に対応できるよう、ウォッシャーディスインフェクター(WD)や滅菌器等の適切な設備を備える必要があります。

  2. 回収・搬送フローの構築


    使用済み医療器材を安全かつ衛生的に運搬するための専用密閉コンテナを準備し、回収および搬送フローを詳細に設計する必要があります。

  3. マニュアルの整備と教育


    汚染器材の取り扱い方法や感染対策のためのマニュアルを整備し、関係者への教育体制を整えることが求められます。

  4. 関係部門との連携とシミュレーション


    中央化を円滑に進めるためには関係部門と協力し、事前の運用シミュレーションや、器材の不足が起きないよう検討が欠かせません。