HosCom 2024 vol.21 no.2
開催報告
Healthcare Environmental Hygiene Train-the-Trainers(HEH TTT)開催報告
※本記事は、「HosCom 2024 vol.21 no.2(2024年7月発行)に掲載した内容です。執筆者の所属および記事内容は掲載当時のものであり、現在とは異なる場合があります。
2024年1月23~24日、Clean Hospitalsが主催するHealthcare Environmental Hygiene Trainthe-Trainers(HEH TTT)がマレーシアの国立衛生研究所(National institute of health, Setia Alam,Malaysia)で開催され、サラヤは開催スポンサーとして、企画から運営までのサポートを行いました。TTTとは、指導者を育成する目的で実施されるセミナーで、日本でもジュネーブ大学感染管理チームを講師に招いた手指衛生の第1回目のTTTが2020年に開催されました。今回は、医療関連感染を防ぐための環境衛生に関わる知識や技術を身につけるため、マレーシア全土から約160名の感染対策に関わる医療従事者が集まりました。初日は、環境衛生の基本的知識や各種エビデンス、2023年9月にClean Hospitalsから公開されたHEHSAF(Healthcare EnvironmentalHygiene Self-Assessment Framework)1)に関わる情報等が講義形式で発表されました。
2日目は動画を用いた詳しい清掃方法の講義に加え、実践トレーニングも行われました。会場となった体育館の中には、実際の病院環境を想定した設備が簡易的に準備され、正しい清掃手順を参加者が体験、議論する非常に良い機会になりました。特にトイレの清掃方法については、講師からの根拠に基づいた手順説明であったものの、その手順が講師らの母国であるヨーロッパのトイレを念頭にしたものであったことから、開催地マレーシアのトイレにあるシャワータイプのビデや、使用後の濡れた床の清掃などが含まれておらず、大きな議論になっていました。今回のTTTで紹介されたのはエビデンスに基づいた各種清掃方法ですが、ここでもジュネーブ大学名誉教授のPittet先生がいつも強調されている“Adapt to Adopt(変化を受け入れるために適応する)”が重要なのだと、参加者は認識していたようでした。
世界で初めて開催されたHEH TTTであったため、前例がない中でしたが、Clean Hospitalsの講師陣、マレーシアの感染対策の専門家等をサポートし、開催が無事に終了したことに大変感謝しております。この経験がマレーシアの病院における環境衛生向上の一助になれば幸いです。
引用
1) Clean Hospitals. Welcome to the Healthcare Environmental Hygiene Self-Assessment Framework (HEHSAF). https://cleanhospitals.com/hehsaf/. 2024年3月18日現在.

