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製品情報

製品導入事例

ベッドパンウォッシャーの導入でスタッフの負担軽減と感染対策強化を図る!

清和会長田病院
住所 〒832-0059
福岡県柳川市下宮永町523-1
病床数 182床
全職員数 268名(2019年7月現在)
病院のホームページ https://www.seiwakai.info/

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清和会長田病院は、「しあわせにふる里に生きる」を合言葉に、地域に寄り添う医療を提供されているケアミックス型の内科病院です。地域のかかりつけクリニック、高次医療機関や介護施設と連携をとり、高齢者医療へも力を入れておられます。患者さんやそのご家族の声に耳を傾け、人々が元気に安心して過ごすことのできる地域作りに貢献しておられます。

導入製品
  • ベッドパンウォッシャー                                                

    CLINOX 3A AUTO

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ベッドパンウォッシャー CLINOX 3A AUTO導入までの道のり

- ベッドパンウォッシャーを導入することになった背景は?

汚物処理に費やすスタッフの業務負担を軽減したいという思いと、感染対策を強化するという狙いがありました。
ベッドパンウォッシャー導入前、当院では、入院患者さんが使用したポータブルトイレや尿器を、スタッフが用手洗浄していました。 例えば、ポータブルトイレの場合は1患者当たり1台を繰り返し使用しており、患者さんが使用する都度、汚物処理室で専用のブラシを用いて洗浄し、病室に戻していました。消毒は、患者さんの退院後に行っていました。
また、尿器の場合は、再生処理のために汚物処理室に大きな蓋付きポリバケツを複数用意し、使用済みの尿器を予洗い (水洗い) し保管する目的と、溜まった予洗い後の尿器を消毒する目的で使い分けていました。尿器の消毒は、スタッフが次亜塩素酸ナトリウムを調製し、タイマーで消毒時間を測って行っていました。消毒後の消毒液の廃液は、スタッフがポリバケツを持ち上げ、汚物処理槽に流していました。
このように一つ一つの作業をスタッフが手で行っており、汚物処理業務に労力と時間を要していました。
用手による洗浄・消毒作業に対して、感染対策面の不安もありました。ベッドパンウォッシャー導入前の汚物処理室には、汚物処理槽があり、その上に蛇口式の水道を引いていました。汚物処理槽と蛇口の間に距離があり、ポータブルトイレや尿器を洗浄する際、汚物処理槽の縁や床などに尿や便を含む洗浄水が飛び散り、周辺環境が汚染されていたと思います。また、用手洗浄ではどうしても洗浄の質にムラが生じ、ポータブルトイレがしっかり洗浄されなかった場合には匂いが残ってしまい、それを病室へ持ち込むことで患者さんの療養環境が悪くなることも懸念していました。

- CLINOX 3A AUTOを導入した決め手は?

当院の汚物処理室は狭く、スペースが限られており、ベッドパンウォッシャーを設置するには場所を取らないことが条件でした。CLINOX 3A AUTOは上開き式のため、前開き式の装置に比べると奥行きが狭い場所にも設置できます。さらに、洗浄剤の薬液ボトルを装置内に収納でき、省スペース化されていることが魅力的でした。
薬液ボトルを装置内に収納できることは、装置を汚物流しとして使用する際に、汚染物が薬液ボトルにかかってしまう心配がなく、衛生的であるとも感じました。
また、CLINOX 3A AUTOの取り付けは、汚物処理槽を設置していた排水管と、汚物処理槽の上部に引かれていた給水管をそのまま使用できたため、大きな工事を行うことなく取り入れることができました。

- 導入時に工夫した点はありますか?
写真1:
フットスイッチ使用を促す
ステッカー

今回、初めてベッドパンウォッシャーを導入したため、装置の使用方法についての周知徹底には力を入れました。サラヤの営業担当者から製品説明を受けることはもちろん、使用方法の動画を撮影し、教育ツールとして用いました。実際には、看護師と看護補助者が装置を使用するため、まずは看護師に動画を見て覚えてもらい、看護師から看護補助者に使用方法を伝えてもらう流れで、全病棟に学習を呼びかけました。
使用現場で工夫していることもあります。CLINOX 3A AUTOはフットスイッチを踏むだけで装置の開閉および運転を開始することができるため、汚染された尿器などを触った手で装置を操作することによる装置表面を介した病原微生物の伝播汚染のリスクがありません。しかし、スタッフは、足でスイッチを押すことに慣れていなかったため、つい手で開閉しようと装置に触れてしまうことがありました。そういった状況を改善するために、装置に「手で触るな、開閉はフットスイッチで行ってください」と掲示するようにしました (写真1)。以来、足で操作することが定着してきています。

                       

導入後

- スタッフの負担軽減に繋がりましたか?

CLINOX 3A AUTOを導入することによって、ポータブルトイレや尿器の洗浄、消毒を自動で行えるようになり、洗浄・消毒作業や薬液の調製にかけていた時間や手間を削減することができました。その結果、汚物処理業務に要していた時間を他の患者ケアに使うことができるようになり、患者ケアの充実に繋がったと感じています。

- 感染対策の強化が図れましたか?

ポータブルトイレや尿器の洗浄は、全てCLINOX 3A AUTOで行うため、洗浄時に汚染物が周囲に飛び散る心配がなくなり、周囲環境の清潔および作業者の安全が保たれています。さらに、CLINOX 3A AUTOでの熱処理が消毒の役割を果たしており、用手洗浄から機械洗浄へ切り替えることで洗浄・消毒作業の質の均一化が図れました。
作業環境も非常に良くなりました (写真2、3)。CLINOX 3A AUTOを導入することで尿器の再生処理に使用していた消毒用のポリバケツが必要なくなり、その分、スタッフが動けるスペースが広くなりました。CLINOX 3A AUTO導入前は、汚物処理室が狭く、洗浄後の清潔な物品を棚の上で保管する上下でしかゾーニングを図れませんでしたが、導入後は、不潔から清潔へ左右にルートを引けるようになりました。また、CLINOX 3A AUTOには四隅に足があり、装置本体が床から浮いているため、装置の下など周辺環境を清掃しやすく、汚物処理室全体を清潔に保つことができています。

写真2:
整理整頓された汚物処理室
(不潔ゾーン)
写真3:
整理整頓された汚物処理室
(清潔ゾーン)

NEXT STEP

-今後の課題や目標をお聞かせください。

初めてのベッドパンウォッシャー導入ということもあり、まだCLINOX 3A AUTOを使い慣れていないスタッフがいます。スタッフ全員がスムーズに汚物処理を行うには、さらなる使用方法の周知徹底が必要だと考えます。
例えば、グレー (あまり汚れが目立たない差し込み便器や尿器向け) とブルー (血液や便で汚れた差し込み便器や尿器向け) の2種類のフットスイッチを、汚染がある時、ない時で使い分けることをスタッフ全員が認識しなければなりません。
また、装置の使用方法だけでなく、器材の積載方法についても周知していきたいです。例えば、陰洗ボトルは、積載の向きによって正しく洗浄できるかどうかが変わってきます。
CLINOX 3A AUTOを用いた汚物処理業務を標準化するために、現在、汚物処理室運用マニュアルを作成中です。これを完成させ、スタッフに運用方法を浸透させることにより、汚物処理室において全てのスタッフが正しく作業できる環境を目指していきたいです。

左から平川科長、佐伯様、江崎看護部長
今回インタビューさせていただいた方
  • 江崎 宣子様

    看護部長

    江崎様のご経歴

    1998年4月
    長田病院入職
    2014年1月
    長田病院 看護部長 就任
    2018年1月
    長田病院看護部長、法人看護部長代行

  • 平川 五月様

    感染防止対策室
    臨床検査技師 科長

    平川様のご経歴

    1997年2月
    長田病院入職
    (同)検査科配属
    2015年7月
    感染防止対策室専任

  • 佐伯 純一様

    看護師

    佐伯様のご経歴

    2013年4月
    長田病院入職
    2013年6月
    長田病院3階病棟配属

編集後記

今回の取材を通して、ベッドパンウォッシャーの導入が、汚物処理室内での感染対策に役立っていると感じました。その一方で、装置の使用に慣れるまでには時間が必要であり、使い方の周知徹底など様々な工夫をしておられることを知りました。導入後の運用について、私達にできることは何かを考え、CLINOX 3A AUTOをより分かりやすく簡単にご活用いただけるよう精進してまいります。

取材日:2019年7月12日
インタビュー:サラヤ 遠藤、山中、土井

               

電話によるお問合せ:06-4706-3938(受付時間:平日9:00~18:00)