製品情報

製品導入事例

手術時手指消毒専用ノータッチ式ディスペンサーを導入して

岡崎市民病院
住所 〒444-8553
愛知県岡崎市高隆寺町字五所合3番地1
病床数 715床
全職員数 1,424名(2018年12月現在)
手術件数 5,396件(2018年1月~2018年12月年実績)
病院のホームページ http://www.okazakihospital.jp/

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岡崎市民病院は、明治11年に愛知県公立病院岡崎支病院として開設以来、高度急性期医療を中心に発展し続けている地域中核病院です。"私たちは、地域住民に信頼され期待される病院であるよう常に努力します。"という理念のもと、最良の医療サービスの提供を目指し、最先端の放射線治療機器の導入など医療体制の充実化に積極的に取り組んでいます。

導入製品

ノータッチ式ディスペンサーTUD-1000導入までの道のり

- 手術時手指消毒方法は?

以前はスクラブ法を採用していましたが、日本手術看護学会でラビング法が推奨されているという情報をきっかけに、看護師は全員ラビング法に統一しました。医師の中には今でもスクラブ法など、ラビング法以外の方法を実践している者もいます。

- TUD-1000の導入を検討した経緯は?

当院では2017年12月から手術時手指消毒に速乾性手指消毒剤ヒビスコール液A1%を使用しています。以前は他社製のクロルヘキシジングルコン酸塩(以下、CHG)1%含有アルコール製剤を使用していましたが、べたつきや手荒れが気になるという声が多かったため、CHG0.5%含有製品も併用し、べたつき対策をとっていました。ヒビスコール液A1%を使用し始めてからはCHGを1%含有していながら、べたつきや手荒れが気にならなかったため、0.5%を併用する必要はないと判断し、ヒビスコール液A1% 1規格のみに統一しました。
ヒビスコール液A1%を使用し始めてから手荒れに悩む職員の数も減少し、使用感が良いこと以外にも取扱品目を減らすことで管理スペースやコストを抑えることができ、大変よい印象を持っていました。そんな中、2018年2月、日本環境感染学会のサラヤ展示ブースでTUD-1000を見かけました。当時は足踏み式のディスペンサーを使用しており、自動ディスペンサーへの変更を検討したこともありましたが、その当時検討した装置は、頻繁に電池を交換する必要があり、電池交換を行う部署が定まらず、結局採用には至りませんでした。TUD-1000は電池が半年から1年ほど持ち、頻繁に電池交換する必要がないと知り、テスト使用してみることにしました。

- TUD-1000を導入した決め手は?

TUD-1000をテスト使用した職員からは、使い勝手がよいので導入してほしいというポジティブな意見が多く挙がりました。ディスペンサーの性能によっては、センサーのぎりぎりまで手をかざさないと薬液が出ないものもあり、手がノズルに触れて汚染させてしまう恐れがあります。しかし、TUD-1000は感度がよく、適度な位置で薬液が噴射されるため、手でノズルを汚染させるリスクが低く衛生的です。その上、あらかじめ薬液の噴射量を3mL、5mLまたは20mLに設定することで連続噴射が可能なため、何度も手をかざさずに1回で適量を取ることができます。当院では薬液噴射量を3mLに設定して使用しています。また、薬液ボトル毎に専用チューブユニットが付属しているので、薬液を交換するたびに新しい清潔なチューブを使用できることも評価しています。
導入にあたり、ICT会議と手術室運営委員会にかけ、手術室運営委員会では医師の前で実機を用いたラビング法のデモンストレーションを行いました。そこで委員会出席者全員の賛同を得ることができ、2018年4月から正式な使用を開始しました。

導入後

- TUD-1000を導入した後の評判はいかがですか

今のところ不具合はなく順調に稼働しています。電池交換は手術室の看護師が担当することにしていますが、導入して5か月、まだ1度も電池交換をしていません。
以前使用していた足踏み式のディスペンサーは、コードが絡まったり薬液が詰まって出てこなかったりしましたが、TUD-1000に替えてからその問題はなくなりました。
手術時手指消毒の方法については看護師だけではなく、医師にも積極的にラビング法を取り入れてほしいと考えており、TUD-1000の上にラビング法の手順パネルを掲示しています(写真1、2)。その効果があったようで、TUD-1000を導入してから研修医など若手を中心にラビング法を行う医師が増えてきています。看護師の手技をまねてみたり、看護師に質問したりしながらラビング法での消毒を実践してくれています(写真3)。

写真1:
手術室に設置されているTUD-1000
写真2:
TUD-1000に掲示されたラビング法の手順パネル
写真3:
手順パネルを見ながらTUD-1000を使用している様子

NEXT STEP

-今後の課題や目標をお聞かせください。

TUD-1000を手術室運営委員会で紹介する際、装置を使ってラビング法を実演し、医師にラビング法をアピールできました。医師にも少しずつラビング法に興味を持ってもらい、最終的には全職員の手術時手指消毒方法をラビング法に統一できるよう努めたいと思います (浜谷看護長)。
薬剤師は看護師のように現場の最前線に立つわけではありません。現場で使いやすい部材を提供できるよう情報収集し、看護師をはじめとする現場スタッフが働きやすい環境を作っていきたいです(佐藤薬剤師)。
今回のヒビスコール液A1%のようにスタッフが使いやすい物品をこれからもどんどん導入して、他の病院の見本になる体制を整えたいです。また、当院にはまだまだ手荒れに悩む職員がいます。職員が手荒れで悩まなくてよくなるよう努めていきたいと思います(杉浦感染管理認定看護師)。

左から佐藤薬剤師、浜谷看護長、杉浦感染管理認定看護師
今回インタビューさせていただいた方
  • 佐藤 力哉様

    感染対策室 薬局 薬剤師

    佐藤様の経歴

    2013年4月
    岡崎市民病院 入職

  • 杉浦 聖二様

    感染対策室 感染管理認定看護師

    杉浦様の経歴

    1998年4月
    岡崎市民病院 入職
    2013年4月
    感染管理認定看護師 認定
    2015年4月
    感染対策室 入室

  • 浜谷 麻利子様

    看護局 看護長

    浜谷様の経歴

    1991年4月
    岡崎市民病院 入職

編集後記

日本環境感染学会のサラヤ展示ブースでは、毎年新しい商品を展示しています。今回のように、ご施設のお悩みを解決するきっかけになれば幸いです。私達は展示ブース以外にもMedical SARAYAなど、さまざまな媒体を介して情報発信に努めています。皆様に興味を持っていただける新しい情報をお届けできるよう、工夫を凝らしていきたいと思います。

取材日:2018年9月27日
インタビュー:サラヤ学術部 吉田、今田

               

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