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製品情報

製品導入事例

現場の意見を取り入れ、使いやすく、安全な環境へ

市立福知山市民病院
住所 〒620-8505
京都府福知山市厚中町231番地
病床数 一般340床、結核10床、感染症4床
計354床(平成26年5月現在)
全職員数 645人(平成26年4月現在)
手術件数 3139件(平成25年度)
病院のホームページ http://www.fukuchiyama-hosp.jp/index.htm

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京都府福知山市に位置する市立福知山市民病院は「命と健康を守り、信頼される病院」を理念とし、医療の質向上のためにチーム医療の推進、医療機関と福祉施設との連携を進め、患者様の立場にたった医療を提供されています。

導入製品

サラヤ針捨てBOX導入までの道のり

- サラヤ針捨てBOXの導入を検討された背景は?
中尾淳子
感染管理認定看護師(CNIC)

以前から針捨てBOXを使用していますが、環境ラウンドで針捨てBOXの使用状況を確認すると、必要時に携帯できているケースが少ない、針捨てBOXから鋭利物がはみ出している、蓋が開きっぱなしになっているなど、使い方に問題が見受けられることが多くありました。また、その当時使用していた針捨てBOXを導入してから5~6年が経過しており、正しく安全に使用してもらうために製品形態も含めた見直しの必要性を感じていました。そこで、新しい情報や製品見本を集め比較・検討した結果、最終的に使いやすさやコスト面でサラヤ針捨てBOXをサンプリングすることに決定しました。

- サラヤ針捨てBOXの決め手は何でしたか?

サラヤ針捨てBOXはサイズが3種類(1L、1.5L、3.2L)あり、蓋が開けやすく、閉めやすいこと、特に、簡単に閉まるけれど確実に閉まるという点が一番大きな決め手となりました。また、1.5Lおよび3.2Lに関しては取っ手がついているため必要時に携帯しやすいことも良い評価となりました。
サンプリングに際しては当時使用していた針捨てBOX(他メーカー。以下、旧針捨てBOX (3L、1L))に対するアンケートを取りました。その結果、旧針捨てBOXは蓋が閉まりにくい、投入口が小さい(3L)、サイズが小さい(1L)と言う意見がありました。そのため、当初はサラヤ針捨てBOXの中でもは蓋の開け閉めがしやすく、投入口が大きい1.5Lのみの導入を考えていました。しかし、現場から、長い針を使用する処置や、注射器(20ml、30ml)ごと廃棄することもある透析などでは、投入口が大きく横に長い3.2Lがとても使いやすいという意見があり、部署によっては3.2Lを導入することにしました。病棟のような様々な処置をする部署では1.5Lと3.2Lの両サイズを使用することになりました。また1Lに関しては容量が少なく必要はないと考えていましたが、糖尿病の患者さんが多く、インシュリンの注射針のみ廃棄するような場合にちょうど良いとの意見から1Lも合わせて導入することにしました。

サラヤ針捨てBOX導入後

-サラヤ針捨てBOX導入後のスタッフに変化はありましたか?

現場の使用用途に合わせた3種類の針捨てBOXを導入したことはもちろん、サラヤ針捨てBOX導入時にメーカー側からリンクスタッフ対象に製品や使用方法の説明をしていただき、その後、リンクスタッフにより病棟で周知徹底をしました。その結果、環境ラウンドを実施した際、針捨てBOXから鋭利物がはみ出したり、蓋が開いていることがほとんどなくなりました。また、必要時に携帯することが徹底してきました。現場からは特に問題点などは出ておらず、使いやすく安全な環境を整えることできたのではないかと思います。

用中の針捨てBOXを置いている場所
吸引操作の様子
吸引操作の様子
- スタッフへの針刺し切創防止の教育はどのようにされていますか?

すべての職種を対象に実施している院内研修会では、針捨てBOXの使用方法等を盛り込んだ内容で針刺し切創防止対策の講義を行っています。また、針刺しが起こってしまった場合は、当事者を責めるのではなく、直接話をしながら、その時の手順等を一緒に振り返り、原因や今後の防止策を確認します。当事者は心に傷が残るので、精神面も最後までフォローするように心がけています。針刺しに関しては基本の手順が徹底できていないことが多く、本来やるべきことが出来ていない事例もあるので特別な指導をするよりも、当事者にはもう一度基本に戻ろうということを話し、当事者の所属部署全体にもフィードバックをするようにしています。フィードバックは私一人ではなくリンクスタッフ(コメディカルを含めた部署ごとの感染対策担当者)や部署の管理者にもしてもらいます。

NEXT STEP

- 今後の課題や目標をお聞かせください。
             
               

たくさんあります。あらゆることを、"見える化"することが今後の課題です。感染症が発生するというのは、患者さんにとっても職員にとっても良い情報ではありませんが、それを"見える化"することで感染の拡大防止につながり、みんなの意識が統一できると思います。具体的には、病室の入口に感染経路別予防策の表示をすることなどを考えています。実現するには様々な課題があり慎重にすすめていますが"見える化"していくことで、職員全員が同じ方向を向いて感染対策を実践できるようになるのではないかと思っています。
また、リンクスタッフのレベルアップも課題です。リンクスタッフ主催の部署別学習会は今年で4年目を迎えます。また、今年度からあらたに部署内での「感染カンファレンス」を開始しました。カンファレンスには、私も同席し主に耐性菌検出等で感染対策が必要な事例について検討、評価をしています。リンクスタッフが主となることで部署での役割、立ち位置が確認できますし、その部署での実践モデルとなることで、ここちよい達成感も感じてほしいと思っています。

今回インタビューさせていただいた方々
  • 中尾 淳子様

    感染管理室
    感染管理認定看護師

    中尾様の経歴

    1996年4月
    入職
    2010年4月
    現職 感染管理室 感染管理者

編集後記

感染対策では、患者さんが良くなった等の成果が見えにくいですが、何もないことが成果!とおっしゃった言葉が印象的でした。また熱心にリンクスタッフのレベルUPに取り組んでおられ現場の感染対策を進めていくには、リンクスタッフのパワーが不可欠なため常にコミュニケーションを取りながら活動されている姿勢に感銘を受けました。

取材日:2014年4月24日
インタビュー:サラヤ学術部 引頭、井上

               

電話によるお問合せ:06-4706-3938(受付時間:平日9:00~18:00)