製品導入事例
スタッフと患者さんの安全のために
- 奈良県立奈良病院
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住所 〒631-0846
奈良県奈良市平松一丁目30番1号病床数 430床 全職員数 608名 手術件数 3,141件(平成22年度) ※上記のリンク先ウェブサイトはサラヤ株式会社の個人情報保護方針は適用されません。
リンク先の個人情報保護方針をご確認ください。奈良県立奈良病院は、奈良県北部の基幹病院として、救急疾患、周産期医療、がん治療など、高度で専門的な医療を行う急性期病院で、「患者さんを家族のように愛する」、「いい医療をより多くの患者さんへ」という理念のもと、地域住民に愛され、必要とされる医療の提供に努めておられます。
病院の近くには緑深い古墳、遠景には東に若草山、西に生駒山があり自然に囲まれた環境となっています。
- 導入製品
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ディスポーザブル個人防護手袋
サラヤニトリル検査検診用グローブ
製品情報はこちら
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サラヤニトリル検査検診用グローブ導入までの道のり
- ニトリル手袋導入を検討されるまでの経緯を教えてください。
看護副部長になる前は、中央手術部と救命救急センターに勤務していました。ここでは使用している医療器具にラテックスを含有しているものが多く、手術を受ける患者さんにアナフィラキシーショックを起こしてしまう可能性があることから、ラテックスアレルギーに関する認識は比較的高く、外科医、麻酔科医の中には不安を持つ先生方がおられました。このようなことからまずは滅菌手袋でラテックスフリー手袋に変更したのが7、8年前です。
しかしながら、病棟や外来のスタッフの中ではラテックスアレルギーに関する認知度が低く、約3年前中央手術部看護師が、院内の看護師対象にラテックスアレルギーのアンケートを実施したのをきっかけに院内全体で認識が高まってきました。ただ、滅菌手袋以外の手袋については、なかなかラテックスフリー手袋導入には至らず、ラテックス手袋、プラスチック手袋を使用していました。実際、ラテックスフリーの製品にどういった材質があるのかも詳しく把握していませんでしたが、昨年の初めに学会でニトリル手袋の存在を知りました。そこで、医療従事者はもちろん、患者さんへの影響も考慮し院内全体でのニトリル手袋導入を検討しました。
- サラヤニトリル検査検診用グローブ導入の決め手は何でしたか?
麻酔科の医師・手術部のスタッフの協力、そして手袋の色(白色)が決め手でした。
最初に他社のニトリル手袋でデモを行いましたが、従来使用していたプラスチック手袋の色(白っぽい透明)とはかけ離れた緑色や紫色のものでした。手袋の色について、患者さんからの評価を懸念する指摘があり、実際病棟で使ってみると患者さんから色に違和感を感じるとの声をいただきました。手術部では、患者さんは麻酔がかかっていることがほとんどであるため、色についてご意見をいただくことはありませんでしたが、一般病棟では、患者さんの意識がしっかりしていることが多く、患者さんの評価も重要であることを改めて実感しました。
このような経緯から、白色かつパウダーフリーのニトリル手袋を探したところ、サラヤニトリル検査検診用グローブを知り、デモを実施しました。
デモの期間中、手術部の先生方から手術部だけでも先に導入したいという意見があり、まず手術部に導入しました。その結果、手術部および麻酔科から良い評価を得たので病院全体にもスムーズに導入することができました。
- 病院で使用している手袋の全てをニトリル手袋にするにはコストが問題にはなりませんでしたか?
手袋だけでみると割高ですが、ニトリル手袋を導入するために他のところを削りました。この判断はとても難しいですが、本当にお金をかけないといけないところと、無駄遣いをしてはいけないところの線引きが重要だと考えています。また、採用品目の種類を最小限にすることも心がけています。プラスチック手袋、ラテックス手袋、ニトリル手袋の3種類を用意し、使用用途に応じて使い分けることも選択肢としてありましたが、煩雑になるため1種類にするべきだと考えました。
サラヤニトリル検査検診用グローブ導入後
- 従来の手袋からニトリル手袋への変更はスムーズでしたか?
手袋の使用は「慣れ」が大きく影響するので、使い慣れた手袋から変更する際は多かれ少なかれ抵抗はあります。しかし、「慣れ」が大切であるからこそ一気に変えました。現在は、一部こだわりのある箇所を除き、プラスチック手袋、ラテックス手袋を廃止し、全てサラヤニトリル検査検診用グローブを使用しています。
- ニトリル手袋に変更後、スタッフからの反応はどうでしたか?
問題があるという意見はもらっていません。現在は、指先の感覚が左右する細かい作業にもニトリル手袋を用いており、違和感なく使っています。
NEXT STEP
- 今後の課題についてお聞かせください。
看護副部長となってからは、現場で業務に追われていると難しかった説得材料の収集にも時間を割けるようになり、コスト面、優先順位なども考慮して段階を追って提案できるようになりました。
今後はラテックスアレルギーの予防や患者さんの安全を考え、カテーテルなどの医療器具も含め、オールラテックスフリーにしていきたいと考えています。また感染、医療安全を通じて院内で色々な取り組みを行うことで、患者さん、医療従事者にとってより安心、安全な環境を整えていきたいと考えています。
- 今回インタビューさせていただいた方
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法喜 真由美 様
看護副部長
法喜の経歴
1983年 県立奈良病院入職 中央手術部や救命救急センターを経験
2003年 中央手術部師長
2007年 救命救急センター師長
2010年 看護副部長
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- 編集後記
同院における、ニトリル手袋の導入は様々な段階を経て実現されています。 今回の取材を通して、医療従事者だけでなく患者さんへの影響も配慮し長期にわたり熱心に取り組まれてきた法喜看護副部長と関係スタッフの強い思いにより、「患者さんを家族のように愛する」、「いい医療をより多くの患者さんへ」という病院理念を具現化されていると感銘を受けました。
2011年7月27日
サラヤ学術部 吉田、野津、引頭
電話によるお問合せ:06-4706-3938(受付時間:平日9:00~18:00)