手指衛生のススメ
医療従事者が医療行為や介護の前後で必要な手指衛生は、衛生的手洗いです。衛生的手洗いの方法として医療現場では、手洗い剤と流水による手洗いとアルコール手指消毒剤を用いた手指消毒が行われます。手が目に見えて汚れていない場合は、アルコール手指消毒剤を用いた手指消毒が推奨されます。その理由として、(1)アルコール手指消毒剤を用いた手指消毒は、手洗い剤と流水による手洗いよりも短時間で効果的な手指衛生を行うことができること、(2)アルコール手指消毒剤は配置場所を選ばず携帯することも可能なため、いつでも、どこでも手指衛生を行うことができること、(3)保湿剤を含むアルコール手指消毒剤を用いた手指消毒は手洗い剤と流水による手洗いより手荒れが起きにくいこと、が挙げられます。
しかし、アルコール手指消毒剤には洗浄効果はありません。したがって、手が目に見えて汚れている場合は、手洗い剤と流水による手洗いを行い、汚れを洗い落とします。また、アルコール手指消毒剤の殺菌成分であるアルコールに対して抵抗性を示すクロストリディオイデス(クロストリジウム)・ディフィシルなどの芽胞やノロウイルスなどのエンベロープを持たないウイルスを除去したい場合は、手洗い剤と流水による手洗いを行い手から微生物を洗い落とす必要があります。
- 手洗い剤と流水による手洗い手順(例)
-
- アルコール手指消毒剤による手指消毒手順(例)
-
- 手洗いが不十分になりやすい場所
-
※L.J.Taylor,SRN,SCM:An evaluation of handwashing techniques-1,NURSING TIMES 1978;JANUARY(12):54より一部改変
- 感染対策お役立ちツール
-
感染対策お役立ちツールから手順パネルなどがダウンロードできます。
- 商品のご紹介
-
サラヤの手洗い剤
サラヤのアルコール手指消毒剤(速乾性手指消毒剤)
-