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新型コロナウイルス感染症クラスター模擬事例とその対策

監修:國島広之
聖マリアンナ医科大学 感染症学講座 教授

2019年末に新型コロナウイルス感染症が発生して以来、世界的パンデミックの波は日本にも到来し多数の罹患者がみられています。当初、まったく分からなかった新型コロナウイルス感染症は、その感染性や伝播性が少しずつ解明されつつあります。私たちの日常生活や医療従事者としての働き方はコロナを機会に大きく変わりました。この感染症に対しては治療薬もまだまだ不十分で、ワクチンの接種が始まったとしても、しばらくは常にマスクを着用し、PCR検査を適切に行うなど、コロナと対峙する必要があります。

現在、多くの病院や高齢者施設で、新型コロナウイルス感染症の単発例、伝播事例、またはクラスターが発生しています。市中で感染が広がっていれば、院内や施設での感染をゼロにすることはできません。一方で、罹患した職員や患者・入所者に丁寧に対応することも含め、様々な経験からこの感染症のリスクポイントを学び、クラスターを最小限にすることが望まれていると思います。敵はコロナ、ヒトではありません。これらのクラスター事例とその対策をフィードバックすることにより、1人でも感染者が減ることを切に願っています。

執筆

  • 大石貴幸
    済生会横浜市東部病院 TQMセンター 感染管理対策室 副室長
  • 黒須一見
    国立感染症研究所 薬剤耐性研究センター 第四室
  • 四宮聡
    箕面市立病院 感染制御部 副部長
  • 砂川富正
    国立感染症研究所 実地疫学研究センター センター長
               

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