学術情報

各種ガイドライン

手指衛生

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国際機関
米国

Guideline for Hand Hygiene in Health-Care Settings(2002年)
医療現場における手指衛生のためのガイドライン

2002年、米国疾病管理予防センター(Centers for Disease Control and Prevention: CDC)より発表された医療現場における手指衛生のためのガイドラインです。手指衛生に関する科学的データを評価し、医療現場における手指衛生行動を改善するため作成されました。
本ガイドラインの最大のポイントは、CDCがこれまで推奨されてきた「石鹸と流水による手洗い」から「アルコール擦式手指消毒薬による手指衛生」を第一選択とする基本方針に大転換されたことです。その他に手指衛生遵守率に関する検討や手術時手指消毒、スキンケアに関する勧告も示されています。

SHEA/IDSA/APIC Practice Recommendation: Strategies to prevent healthcare-associated infections through hand hygiene: 2022 Update.

2014年発行のStrategies to Prevent Healthcare-Associated Infections through Hand Hygieneの改訂版で、米国医療疫学学会(SHEA)主導のもと、米国感染症学会(IDSA)、米国感染管理疫学専門家協会(APIC)、米国病院協会(AHA)、医療施設認定合同機構が協働し、専門性を有する組織や学会の代表と共に作成し、CDCの審査も受けたガイドラインです。急性期病院向けとなっていますが、エビデンスに基づいた実践的な勧告は、手指衛生を通じた医療関連感染防止に戦略的に取り組む施設に役立つ内容となっています。
健康な手の皮膚や爪を保つことを必須事項として、施設全体で手荒れ防止に取り組み、爪の手入や施設承認の保湿剤の提供、手洗いよりもアルコール含有手指消毒剤による手指消毒を実施することが強調されています。また、手を介した感染防止の観点から、適切な手袋の使用の徹底、シンクや排水口に関連する環境汚染を低減させるための管理方法が新しい推奨事項として加えられています。適正な製品の選択、手指消毒剤の戦略的な配置と設置の最低基準(個室では最低2か所)、各種モニタリング法の利点と欠点なども示されています。
本ガイドラインはInfection Control & Hospital Epidemiology(44(3): 355-376)でも発表されています。

カナダ

Best Practices for Hand Hygiene in All Health Care Settings, 4th ed. April 2014.

国際機関

WHO Guidelines on Hand Hygiene in Health Care(2009年)
医療現場における手指衛生のためのWHOガイドライン