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米国
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Guidelines for the Prevention of Intravascular Catheter-Related Infections 2011
血管内カテーテル由来感染予防のためのガイドライン 2011年

【訳本】
満田年宏 訳・著.血管内留置カテーテル関連感染予防のためのCDCガイドライン2011.ヴァンメディカル, 2011.

米国疾病管理予防センター(Centers for Disease Control and Prevention: CDC)より2002年に発表された「血管内カテーテル由来感染予防のためのガイドライン」を改訂したものです。主な重要点として、1)カテーテルの挿入と維持管理を行う医療従事者の教育とトレーニング、2)中心静脈カテーテル挿入時のマキシマルバリアプリコーション、3)皮膚消毒に0.5%を超えるクロルヘキシジンアルコールの使用、4)感染予防対策として中心静脈カテーテルのルーチンの交換は避ける、5)前述の1)~4)の対策が遵守されているにも関わらず感染率が低下しない場合は、消毒薬/抗菌薬含有の短期使用型中心静脈カテーテルとクロルヘキシジン含有スポンジドレッシングを使用するなどが含まれています。また、ガイドラインはバンドルの実施によるエビデンスベースの推奨行動の実施向上、質保証および実施向上のベンチマークとしてバンドルの全構成項目の遵守率の記録と報告についても強調しています。

Guideline for Prevention of Catheter-associated Urinary Tract Infections 2009(2009年)
カテーテル関連尿路感染予防のためのガイドライン

米国疾病管理予防センター(Centers for Disease Control and Prevention: CDC)より1981年に発表された「カテーテル関連尿路感染(Catheter-associated Urinary Tract Infections : CAUTI)予防のためのガイドライン」を改訂したものです。
長期的なカテーテル留置を要する患者や、他の導尿法(間欠的導尿など)により管理可能な患者におけるCAUTI予防について現在のエビデンスを概説しています。尿路カテーテルの実施や管理、サーベイランスについての勧告を示しています。
また、尿路カテーテルはどのような患者に適用すべきか?尿路カテーテルを要する患者にとって、最良の策とは何か?尿路カテーテルの閉塞に関連したCAUTI予防のための最良の策とは何か?といった3つの課題に関しても勧告しています。

Guide to Preventing Catheter-Associated Urinary Tract Infections (CAUTI) 2025
カテーテル関連尿路感染症予防ガイド (CAUTI) 2025年

APICより「カテーテル関連尿路感染予防のためのガイド」の改訂版が2025年3月に公開されました。本ガイドは、さまざまな診療現場での尿道留置カテーテルに伴う感染リスクを低減するための重要なツールと科学的エビデンスに基づいた戦略を提供することを目的としています。2014年版で示された疫学や予防策をさらに発展させ、推奨事項を「実践しやすい形式」に再構成した「実装ガイド」としてまとめられています。
2025年版では、ケーススタディやアルゴリズムを導入し、現場での具体的対応法を分かりやすく解説しているほか、カテーテルの不必要使用の回避、適切な挿入・維持管理、早期抜去など実践的な予防策を推進しています。また、感染予防担当者・看護師・医師・情報技術(IT)担当者など多職種での連携や、電子カルテや監視・分析ソフトを活用した感染予防の効率化も重視されています。

Guide to Preventing Central Line-Associated Bloodstream Infections ( 2015 )
中心ライン関連血流感染予防のためのガイド(2015年)

APICが2015年に発表した最新の中心ライン関連血流感染予防のためのガイドです。この実施ガイドは、中心ライン関連の血流感染予防活動の実践を概説し、チェックリストや図表といった関連ツールと資源により実施手順を示しています。また、「疫学と病因」、「サーベイランス」、「中心ラインバンドルの遵守」、「カテーテルメンテナンス中の感染予防」、「デバイス長期使用における感染防止」などは、既存の根拠に基づくガイドラインから追加された情報を提供しています。

Preventing Catheter-Associated Bloodstream Infections (CABSI) in Adults ( 2025 )
成人におけるカテーテル関連血流感染(CABSI)予防のためのガイド (2025年)

2025年にAPICから新たに「成人におけるカテーテル関連血流感染 (CABSI) 予防のためのガイド」が公開されました。
本ガイドは、従来の中心静脈カテーテル関連血流感染 (CLABSI) に限らず、末梢カテーテルも含めたすべての血管アクセスデバイス(VAD)に起因する血流感染(CABSI)を対象とした実装ガイドです。成人患者を対象としたさまざまな診療現場におけるCABSIによる感染リスク低減に向けた情報とツールを提供しています。
本ガイドの推奨事項は「科学的エビデンス」と「現場での実行可能性」の両立を重視しており、①適切なVADの選択と使用、②挿入および維持管理の標準化、③多職種チームによる教育・訓練と監査体制の強化、に重点が置かれています。さらに、臨床現場で活用を想定した具体的な実装事例や各種ツールが豊富に盛り込まれているのも大きな特徴です。