導入事例

シャワートロリー「Carevo®」導入から1年 急性期病院が実現した、スタッフの身体負担の軽減と「温まる」質の高い入浴ケア

医療法人健仁会 益子病院

医療法人健仁会 益子病院

住所

〒333-0847
埼玉県川口市芝中田2-48-6

病床数

115床(急性期・地域包括ケア)

ホームページ

https://mashiko.or.jp/hospital/index.html

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埼玉県川口市に位置する益子病院は、115床(急性期93床、地域包括ケア22床)を有する急性期病院です。年間2,000件の救急搬送の受け入れを目標に掲げ、地域の急性期医療を支えています。DPC(診断群分類別包括評価)制度の導入により在院日数の短縮が進み、急性期病棟ではより症状の重い患者様を受け入れる機会が増えました。
その結果、移乗する際に全介助を必要とする患者様が多くなり、特に洗体などの入浴介助は腰を曲げた姿勢で行う機会が増え、スタッフにとって大きな身体的負担となっていました。
こうした背景から、同院では、2025年3月に「シャワートロリーCarevo®(以下、Carevo)」と、ベッドからCarevoへ患者様の身体を持ち上げず滑らせて移乗できる「スライドシート」を導入しました。

導入製品

シャワートロリー
Carevo(カレボ)

導入前の課題:限られた入浴設備と 「お湯に浸かれない」ジレンマ

「入浴待ち」や「フロア間の移動」など運用面での課題

当院では、通常の浴室を2階から4階の各フロアに1ヵ所、合計3ヵ所備え、特殊入浴装置は、臥位での入浴が可能なリクライニング式入浴装置を4階に1台、車椅子用入浴装置は2階と3階に各1台の合計3台備えていました。
そのため、2、3階に入院中の臥位入浴が必要な患者様が入浴される際は、4階へ移動していただく必要があり、患者様の移動の負担に加え、職員の負担にもなっていました。
このような運用の中でも、入浴を希望される患者様をお待たせしないように、病棟間で声を掛け合いながら調整していましたが、それでも入浴をお待ちいただくケースが常態化していました。

入浴用ではないストレッチャーでの代用

当院では、シャワー浴専用のストレッチャーが無かったため、やむを得ず一般的なストレッチャーを用いてシャワー浴を行うことがありました。しかし、一般的なストレッチャーのマットは撥水効果がなくマットが水分を吸収してしまい、拭き取っても十分に乾燥させることが難しく、衛生面において課題がありました。また、連続して使用する際には、次の患者様が冷たさを感じることもあり、患者様の精神的な負担にもなっていました。

「温めたい、綺麗にしてあげたい」という願い

浴槽に浸かることが心機能面で身体への負荷となる患者様も多く、シャワー浴のみで対応というケースもありました。しかし、シャワー浴のみでは「身体が温まりにくい」「身体の汚れが落ちにくい」といった課題があり、入浴環境の改善が必要であると考えました。

導入の決め手:機能性と現場で試せる 「貸出対応」が安心材料に

製品を検討する中で、実際の現場で使用感を確認できるかどうかは重要なポイントでした。そこでCarevoの実機を借りて試用したところ、お湯を溜めて半身浴ができることと、電動で背角度の調整ができることを確認できました。
また、安静度の高い患者様が多い当院にとって、身体への負担に配慮しながら保温が可能である点は大きな魅力でした。こうした機能面が当院のニーズに合致していたことに加え、実際に入浴介助を担当する看護助手や看護師が自ら操作性や使用感を確認できたことで、「これなら現場で運用できる」という確信につながりました。実機を現場で試せる貸出対応は、導入を後押しする大きな安心材料となりました。

導入後の効果:業務効率とケアの質、その両立

「隙間時間」の有効活用と患者様の移動負担の解消

Carevoを1台導入したことで、各フロアの浴室をより効率的に稼働できるようになりました。以前は、臥位での入浴が必要な患者様は、4階のリクライニング式入浴装置が空くのを待ち、4階まで移動して入浴していただく必要がありました。しかし、Carevo導入後は、スタッフの業務の合間の時間を活用しながら、2階や3階の浴室でも臥位での入浴が必要な患者様に入浴いただけるようになりました。

浴室
浴室にCarevoを設置した様子

また、病室まで直接お迎えに行き、Carevoに移乗していただいた後、そのまま浴室へ移動できるため、従来と比べて移乗回数を減らすことができました。これにより、患者様の身体的負担の軽減に加え、介助する職員の負担軽減や業務効率の向上にもつながっています。

院内移動の様子

スライドシートによる「ノーリフティング」の実践

現場で特に好評なのが、移乗時に使用するスライドシートです。非常に滑りが良く、スムーズに移乗介助を行うことができます。これまでは2人がかりで『よいしょ』と抱え上げていた体重のある患者様も、スライドシートを使用することで少ない力で移乗介助が可能となり、スタッフの身体的負担の軽減につながっています。
また、Carevoは電動で高さを自由に調整できるため、洗体時には作業しやすい高さに設定することができます。その結果、無理な前かがみ姿勢が減り、スタッフの腰痛予防にも大きく貢献しています。

患者様の満足度向上と皮ふトラブルの減少

以前は、ストレッチャー上でお湯をかけるシャワー浴が中心でしたが、Carevoではお湯を溜めて浸かることができるため、お風呂に浸かる感覚で身体を温めることが可能になりました。患者様からも「気持ちいい」といった嬉しい声をいただいています。
また、シャワーだけでは落としにくかった皮ふの汚れなども、お湯で十分に温めることで無理なく落とすことができるようになりました。さらに、抱え上げや摩擦による刺激が少なくなったため、高齢の患者様に多いスキンテア(皮膚剥離)のリスク低減にもつながっています。

メンテナンス性の向上

Carevoは、使用後にマット表面をタオルでサッと拭くだけで水気を除去できるため、短時間で次の患者様に使用できます。以前使用していたストレッチャーは、マットが乾燥するまでに時間を要し、衛生管理の面でも課題を感じていました。一方、Carevoは清掃や乾燥が容易で、衛生的で扱いやすい点も大きなメリットだと感じています。

充電の様子

今後の展望:スタッフが長く元気に働ける  環境を目指して

「負担軽減」がケアの質をさらに高める

スタッフの負担を軽減することは、時間的・身体的な余裕を生み、結果として患者様へのより丁寧なケアにつながると考えています。スタッフが『これは楽だ』『助かる』と実感できることで、日々のケアにも前向きに取り組むことができます。
今後もリフトや立位補助機などの導入を検討しながら、スタッフの身体的負担をできる限り軽減し、誰もが安心して働き続けられる現場環境づくりを進めていきたいと考えています。

今回インタビューをさせていただいた方々
看護部長 佐々木様
副看護部長 佐藤様

「今では各フロアでCarevoの争奪戦が起きるくらい活用されています(笑) これだけ喜んで使ってくれているのを見ると、導入して本当に良かったなと実感しますね 」

看護師 小島様
看護補助者 ヴィナ様

「買ってもらって嬉しい。本当にありがとうございますという感じです!」

編集後記

益子病院では、Carevoの導入により、「業務効率化」と「患者様の快適性の向上」を両立する新しい入浴ケアの形が定着しつつあります。
また、最新の知見や機器を積極的に取り入れる同院の姿勢は、患者様の療養環境の向上とスタッフの負担軽減の両立を目指す取り組みとして、今後の急性期医療におけるケアのあり方を考える上でも参考となる事例だと感じました。今後ともCarevoをお役立ていただけるよう、導入をご検討中の方や、運用方法などにお困りの方へ有益なご提案をできるよう精進してまいります。
(東京サラヤ株式会社 メディカル事業本部 北関東支店)

取材日:2026年1月20日

ex_carevo-202601.pdf