国際機関
Global guidelines for the prevention of surgical site infection, 2nd ed.(2018)
手術部位感染予防のためのグローバルガイドライン第2版(2018年)
https://www.who.int/publications/i/item/9789241550475
世界保健機関(World Health Organization : WHO)から発行された手術部位感染(Surgical Site Infection: SSI)予防に関する国際的ガイドラインの2018年改訂版です。28のシステマティック・レビューをもとに、科学的エビデンスを集約した、あらゆる国と地域に適応可能なガイドラインです。第2版では、新たに8名の麻酔学専門家を招き、世界をリードする28人の専門家による26の課題に対する具体的な29の勧告(手術前11項目、手術前・中14項目、手術後4項目)がまとめられています。大きな改訂は、全身麻酔下における挿管患者への手術中の酸素投与についての勧告レベルが、「強い」から「条件付き」に変更されました。その他、術前の黄色ブドウ球菌鼻腔内保菌患者への2%ムピロシン軟膏塗布や除毛、機械的腸管処置、手術スタッフの手術時手洗い、術野に使用する消毒液、予防的抗菌薬投与等、幅広い分野に関する勧告が含まれています。各々の勧告は、その根拠と関連情報が簡潔にまとめられ、さらに、検討項目となった背景と既存のガイドラインによる勧告内容の一覧表、エビデンスの要約、研究間の差異(ギャップ)、費用と資源の影響、そして患者の価値観と意向なども考慮して解説されています。
また、SSI予防の取り組みに関する重要な課題として、SSIの危険因子と現状(疫学と世界規模の損失)、SSIサーベイランス(定義、方法、効果)、手術室の環境管理と機器・器具の汚染除去の3つが挙げられています。特に環境管理に関しては、日々の清掃に加えて、手術と手術の間に高頻度接触表面、および血液などの湿性生体物質に汚染された可能性のある環境表面は清拭後に除菌すべきであると述べられています。

