製品情報

製品導入事例

栄養士と感染管理認定看護師の協働 ペーパーレス化で厨房衛生管理をレベルアップ!

東京Dタワーホスピタル
住所 〒135-0061
東京都江東区豊洲6-4-20
病床数 32床(2025年11月時点)
厨房職員数 10名(栄養士1名、調理員9名、1日4~6名従事)
病院ホームページ https://www.tdhospital.jp/

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導入製品

  食品衛生管理システム ManGo(システムの情報はこちら

はじめに

 東京Dタワーホスピタルは、32床全てが個室という、質の高い医療とホスピタリティを提供する病院です。特に、病院食にはこだわりがあり、「入院中にこそ“食べる”ことを楽しんでいただきたい」という思いで、札幌のミシュラン3つ星フレンチレストラン「モリエール」の監修を受け、1階の厨房で調理した「できたて」の食事を入院患者様に提供しています。


食品衛生管理システム ManGo 導入までの道のり

- ManGoの導入を検討された背景は?

 以前は委託会社に厨房運営を任せていましたが、人員変動が多く、衛生管理の指導が徹底しにくい状況にありました。ヘルプのスタッフが設備の運用を十分に把握できておらず、清掃が行き届かないなど、衛生面での課題が生じていました。不十分な衛生管理を補うため、栄養士と感染管理認定看護師が毎日ラウンドを行い、日によっては1~2時間を清掃に費やすこともあり、本来の栄養士業務(栄養価計算や献立修正、 患者対応など)が圧迫されていたことも大きな課題でした。
 病院として「安全で美味しいお食事を提供すること」は最優先事項です。品質を安定させ、さらに「モリエール」の調理指導を具現化するため、厨房の直営化へ踏み切りました。その際、衛生管理の仕組みを整え、洗剤などの採用品目を整理する必要があり、サラヤに相談したところ、ManGoを紹介いただきました。ちょうど衛生管理の資料や帳票を整備する必要があったこと、病院が推進していた「ペーパーレス化」を同時に実現できると感じ、導入検討を進めました。


-ManGoを導入するにあたり何か不安はありましたか?

 直営化に伴い採用したパート職員にはデジタル機器に不慣れな年配の方もおられ、「タブレットの操作」への心理的ハードルが懸念されました。実際、提案段階でネガティブな声もあり、運用が定着するかどうかが不安要素でした。
 トライアル中は操作に慣れていないことによる入力漏れや、一時的にログインできないシステムエラーもありましたが、サラヤと当院のシステム課が迅速に連携して改善対応いただきました。また、温度管理の運用面においては現場の声を反映した改善を前向きに検討していただけたので、安心感がありました。


-ManGo導入の決め手は何でしたか?

 最大の決め手は、膨大な厨房の衛生管理記録を完全に電子化(ペーパーレス化)できる点です。毎日の記録は監査対応のためにも必要で、書類での保管・管理は大きな負担でした。
 ManGoなら、記録を電子化できるだけでなく、管理者が一括で確認できます。紙を「めくって、探して、確認する」手間をなくし、衛生管理を“仕組み”として回せると判断しました。
 院内の決裁者にも、「ペーパーレスであること」「記録漏れが可視化できること」「掲示板機能で情報共有が可能なこと」を軸に説明し、導入につなげました。


食品衛生管理システム ManGo の導入後

- 調理現場でManGoをどのように運用されていますか?

 個人衛生管理記録は厨房職員が出勤後、業務に入る前に必ず入力するルールにしています。病院独自の帳票(清掃リスト、残食量チェック表など)も全てManGoに集約しました。
 冷蔵庫・冷凍庫など、冷機器の温度管理も自動化しました。冷機器に設置した温度計により、逸脱時には栄養士や感染管理側にアラートが届きます。これにより、冷蔵庫の扉の半開きや閉め忘れ、設定温度の不具合の早期発見が可能になりました。夏場など外気の影響が大きい時期の調整判断にも役立っています。

冷機器自動温度測定

 導入後、5階病棟のパントリーにある冷蔵庫も厨房が管理することになり、温度計を追加設置し、院内全体の管理を統一しました。保存検食用の冷凍庫は形状の都合でセンサー設置が難しかったのですが、ロングセンサーをご用意いただき、安定して温度測定ができています。


 なお、調理現場では見やすいタブレット、管理者である栄養士や感染管理認定看護師の通常業務にはスマートフォン、記録の最終チェックや月次確認はノートパソコンと、用途に応じて端末を使い分けています。


-デジタル化に抵抗のある厨房職員にはどのように対応されましたか?

 タブレット操作が心理的なハードルになった年配の職員に対して、「最初のハードル」を下げる工夫をしました。まずログインの際のID・パスワード入力の負担を下げるためサラヤに相談し、厨房職員は「共有アカウント」での運用に変更しました。タブレットにID・パスワード情報を登録し、ワンクリックでログインできるようにしました。
 また、慣れるまでは若手職員が付き添いながら確認したことで、トライアル期間に概ね受け入れが進み、本格運用に問題なく移行できました。直営化直後の緊張感に配慮し、できるだけ職員に寄り添いながら進めたことがポイントだったと感じています。


-導入後の評価はいかがですか?

 記録紙がなくなり、一括で見えることが現場にとって大きなメリットになっています。特に好評なのが、トップ画面で記録の進捗が%で表示される「やること一覧」です。遅番の職員が当日中に確認できるため、記録漏れ防止につながっています。システムによる記録は人によるバイアスがかからず、管理や指導もしやすくなりました。
 また、以前は感染管理認定看護師が写真付きのラウンドレポートを作成しても、閲覧されなかったり、申し送りの伝達が不十分であったりしましたが、ManGoの掲示板機能を通じた注意喚起や情報共有により、スタッフの衛生管理意識の向上につながっています。
 何より、栄養士が清掃に費やす時間が大幅に削減されたことも大きなメリットです。現在では栄養価計算や献立修正、患者対応、発注などの事務作業を、勤務時間内に計画的に進められるようになり、残業や業務の持ち越しが減少しました。ManGoを導入していなかったら、帳票保管の場所にも悩まされていたと思います。紙やペンを触る機会が削減され、タブレットひとつで記録できるため、手指衛生も徹底しやすいと感 じています。


NEXT STEP

- 今後の課題や目標をお聞かせください

 今後は、衛生調査結果に対するサラヤからのフィードバックを活用し、厨房のさらなる衛生管理向上を目指したいと考えています。データが蓄積され、他施設との比較が可能になることにも期待しています。
 また、将来的には、ATP/AMP測定(汚れを数値で可視化)などと組み合わせ、現場のモチベーション向上につなげるなど、記録のデジタル化に留まらない、「継続的な衛生改善の運用づくり」が目標です。


今回インタビューさせていただいた方
  • 豊田 碧 様

    医療技術部 栄養科 栄養士

  • 福山 久恵 様

    感染対策室 係長 感染管理認定看護師

編集後記

 栄養士の豊田様は前職でのアナログな管理に苦労されたご経験から、ManGoの温度管理の自動化には大変魅力を感じてくださいました。感染管理認定看護師の福山様とタッグを組み、厨房の衛生管理向上や職員の啓発に積極的に取り組まれており、多忙な中でも各所のスタッフを気遣われる姿が印象的でした。ManGoの機能面におけるご意見も頂戴することができましたので、現場の声を大切に、さらなるシステム開発や情報提供に努めてまいります。(サラヤ株式会社 メディカル事業本部)。  

取材日:2025年11月14日