PPEのススメ
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各PPEの選定規格基準
- 手袋の規格基準
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検査・検診用および歯科用の使い捨てゴム手袋とビニル手袋、使い捨ての手術用ゴム手袋についてはJIS規格が設けられています。JIS規格の中で手袋の寸法やピンホールなどの品質・性能などについて、検査水準や合格品質水準(AQL※)を定めています。
※AQL(合格品質水準):許容できる不良品率を表しており、数値が低いほど高品質であることを示しますJIS規格における各種手袋の検査水準 検査項目 AQL 手術用 歯科用※ 検査・検診用※ 寸法(幅、全長、厚さ) 4.0 4.0 4.0 ピンホール試験 1.5 2.5 2.5 物性(引張力、伸び) 4.0 4.0 4.0 ※ゴム手袋、ビニル手袋ともに同値
使い捨て手術用ゴム手袋 JIS T9107
- 1種:
- 主に天然ゴムラテックスから製造されている手袋
- 2種:
- 主にニトリルゴムラテックス、ポリクロロプレンゴムラテックス、ポリイソプレンゴムラテックス、スチレンブタジエンゴム溶液、スチレンブタジエンゴム乳濁液又は熱可塑性エラストマー溶液から製造されている手袋
使い捨て手術用ゴム手袋の性能規格 項目 性能 1種 2種 促進老化前 切断時引張力 N 12.5以上 9.0以上 切断時伸び % 700以上 600以上 300%伸び時引張力 N 2.0以下 3.0以下 促進老化後※ 切断時引張力 N 9.5以上 9.0以上 切断時伸び % 550以上 500以上 ※70±2℃で168±2時間
使い捨て歯科用ゴム手袋 JIS T9113
- 1種:
- 天然ゴムラテックスを主材料とした手袋
- 2種:
- 合成ゴムラテックス、天然ゴム溶液又は合成ゴム溶液を主材料とした手袋
使い捨て歯科用ゴム手袋の性能規格 項目 性能 1種 2種 促進老化前 切断時引張力 Mpa 21以上 15以上 切断時伸び % 700以上 500以上 促進老化後※ 切断時引張力 Mpa 16以上 11以上 切断時伸び % 500以上 450以上 ※70±2℃で168±2時間
使い捨て歯科用ビニル手袋 JIS T9114
塩化ビニル樹脂および可塑剤を主材料とする手袋の規格は以下のようになります。
使い捨て歯科用ビニル手袋の性能規格 項目 性能 促進老化前 切断時引張力 Mpa 8以上 切断時伸び % 350以上 促進老化後※ 切断時引張力 Mpa 8以上 切断時伸び % 350以上 ※70±1℃で72±2時間
使い捨て検査・検診用ゴム手袋 JIS T9115
- 1種:
- 天然ゴムラテックスを主材料とした手袋
- 2種:
- 合成ゴムラテックス、天然ゴム溶液又は合成ゴム溶液を主材料とした手袋
使い捨て検査・検診用ゴム手袋の規格 項目 性能 1種 2種 促進老化前 切断時引張力 Mpa 21以上 15以上 切断時伸び % 700以上 500以上 促進老化後※ 切断時引張力 Mpa 16以上 11以上 切断時伸び % 500以上 450以上 ※70±2℃で168±2時間
使い捨て検査・検診用ビニル手袋 JIS T9116
塩化ビニル樹脂および可塑剤を主材料とする手袋の規格は以下のようになります。
使い捨て検査・検診用ビニル手袋の性能規格 項目 性能 促進老化前 切断時引張力 Mpa 8以上 切断時伸び % 300以上 促進老化後※ 切断時引張力 Mpa 8以上 切断時伸び % 300以上 ※70±1℃で72±2時間
米国での手袋の規格基準
また米国でも手袋の品質・性能についてASTM Internationalが規格を設けており、医療用の手袋として認可されるには、この規格を必ず合格していなければなりません。手袋の素材によって厚さ、引張力、伸び率などの性能が規定されています。
ASTMにおける各種手袋の物理的特性規定 ニトリル手袋 ASTM D6319 検査用ゴム手袋 ASTM D3578 外科用手袋 ASTM D3577 ビニル手袋 ASTM D5250 ASTMおよびFDAにおける規定値 ASTM規格 FDA規格 水溶性タンパク質溶出量
(ASTM D5712)<50μg/g <50μg/g パウダー残留量
(ASTM D6124)<2mg <2mg ピンホール
(ASTM D5151)AQL2.5 AQL2.5