製品情報

製品導入事例

スタッフの業務軽減の一環としてディスポーザブルタイプの身体拭きを導入

医療法人社団日高会 日高病院
住所 〒370-0001
群馬県高崎市中尾町886
病床数 287床
全職員数 930名(2019年4月1日現在)
手術件数 2650件(2018年度)
病院のホームページ https://hidaka02-kai.com/hidaka/

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群馬県高崎市に位置する日高病院は、「患者の満足を第一に考え、質の高い医療を提供する」という理念のもと、地域医療支援病院、地域災害医療拠点病院、地域リハビリテーション広域支援センター、群馬県がん診療連携推進病院等の指定を受けられ、地域医療に精力的に取り組まれています。24時間365日救急体制で地域の方々が安心して生活できる病院づくりを目指され、地域病院、診療所と密接に連携された地域完結型の医療体制を構築されています。

導入製品
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    温められるウェットタオル

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温められるウェットタオル 導入までの道のり

- 温められるウェットタオルの導入を検討された背景は?
中澤かほり 副看護部長

温められるウェットタオルを検討した最初のきっかけは、スタッフの業務改善を考慮する中で、清拭タオルの管理にかかる作業を減らせないかと考えたことです。以前は、清拭タオルとして、体を拭くタオル、陰部周辺を拭くタオル、朝に顔を拭くモーニングタオルの3種類をそれぞれ用途別に色・サイズで区分して使用していました。例えば、モーニングタオルの場合、朝に看護補助者が患者さん全員へ温めたタオルを配布し、そのタオルで患者さんご自身で顔等を拭いてもらい、1時間後くらいに看護補助者が使用後のタオルを回収していました。使用後のタオルは委託清掃業者が院内で再生処理し、その後乾燥したタオルを病棟で看護補助者が折ってまとめ、夜勤の看護師が深夜に温めて翌朝に看護補助者が提供するという流れで行っていました。看護補助者にモーニングタオルの使用状況を確認したところ、タオルを配布してから回収するまでに時間があるため、患者さんの中にはモーニングタオルで顔だけではなく陰部を拭いてしまう方がいたり、使用後のタオルを尿器にかけている方がいたりすることが判明し、衛生面での懸念がありました。そして、患者さんが使用後のタオルをどこに置いたか忘れてしまっていたり、食事トレーにタオルを置いて食後にトレーと一緒に栄養課に回収されてしまうこともあり、看護補助者が使用後のタオルの回収に苦労しているという状況がありました。看護補助者の業務改善のためはもちろんのこと、衛生面での懸念から感染対策といった側面でも清拭タオルのディスポーザブル化は必要であると考えました。しかし、コストの面からすべてのタオルの変更を一度に行うことは難しく、まずはモーニングタオルをディスポーザブルタイプへ変更しようと検討を始めました。

- 導入の決め手は何でしたか?

温められるウェットタオルを導入するにあたり一番良いと感じた点は、電子レンジで温められること、そして40枚使い切らなくても何回も電子レンジにかけられるというところです。特に高齢の患者さんは清拭に温かいタオルを好まれることも多く、ディスポーザブルで、かつ温められることは非常に良いと感じています。また、体を拭くという点では、皮膚刺激性や拭きやすさを考慮する必要もあります。温められるウェットタオルはノンアルコールであり、タオルが厚手で破れにくく、清拭しやすかったことも良かったです。サンプルを試用して非常に使いやすかったため導入を決定しました。

温められるウェットタオルの導入後

- 温められるウェットタオルの導入後、評判はいかがですか?
温められるウェットタオル
毎朝専用の電子レンジで
温めて患者さんへ配布

現在、温められるウェットタオルは、看護補助者が朝に専用の電子レンジで温め、それを患者さん全員に1枚1枚渡し、モーニングタオルとして主に顔を拭いてもらっています。患者さんの中にはご自身で顔を洗える方もいらっしゃいますが、そういった方は手や体を拭かれたりしています。看護補助者が手袋をはめた手でその場で取り出して渡すため、患者さんからは衛生的で安心できるという声があります。使用後のウェットタオルは患者さん自身に廃棄してもらっています。使用後にすぐ捨ててもらうため、その場にタオルが放置されるということがなくなり、衛生面でも良かったと思っています。そして、看護補助者の業務であった、使用済みのタオルを回収するという作業やタオルを折ってまとめる作業が不要になったことで、業務の軽減につながりました。近年では看護補助者の人材確保が困難となってきており、看護補助者の業務を看護師が実施していることがあります。看護補助者の業務軽減となったことで、看護師の負担も減り、本来の看護業務に充てられる時間が増加しました。
スタッフからは業務軽減となったことの他にも、パッケージが暖かみのある色で、目立つので分かりやすくて良いという声があります。また、容器の蓋を片手で開け、ウェットタオルを片手で取ることができるので作業効率が良いということも好評です。

                   

NEXT STEP

- 今後の課題や目標をお聞かせください。
おむつ交換時に使用する物品と
温められるウェットタオル

今後もスタッフの業務改善をさらに進めていきたいと思っています。具体的には他の清拭タオルや吸引ビンのディスポーザブル化を考えています。清拭タオルのうち、モーニングタオルを温められるウェットタオルに変更したことで、スタッフの業務軽減となり、感染対策の面でもメリットがありました。現状、おむつ交換時にも温められるウェットタオルを使用していることもあるようですが、基本的には現在も体を拭くタオルと陰部周辺を拭くタオルは再生処理しています。今後はこれらのタオルもディスポーザブルへ変更していきたいと考えています。吸引ビンは現在、看護補助者が病棟で洗浄・消毒しているため、ディスポーザブル化することでそれらの業務が不要となり、また他の病院から異動してきた看護師はディスポーザブルタイプに慣れていることが多いので、使いやすくなると考えています。

日高病院が属する日高会グループには急性期病院の他、慢性期病院、クリニック、特別養護老人ホーム、訪問看護等様々な関連施設があります。近年では、病院と高齢者施設等との出入りによる耐性菌の持ち込みや持ち出しがあるため、感染管理認定看護師としては、現在実施している日高会グループの関連施設での感染対策教育や介入にさらに力を入れたいと思います。勉強会を実施するとその場では理解してもらえますが、各施設で感染対策を継続することの難しさや、院内で浸透することの難しさがあります。また、感染対策にはコストもかかるため、各施設への強制はできず、一度に様々なことを介入することは困難です。しかし、一部の施設では感染対策チームが設立されるなど、感染対策に興味を持つ人も増えてきています。感染対策を推進していくためには一人で実施することには限界があり、各施設でチーム等を結成して進めていくことが必要だと思っています。さらなる感染対策強化のため、今後も研修等を通じてグループ施設も含めた感染対策について介入していきたいと思います。

今回インタビューさせていただいた方
  • 中澤 かほり様

    感染防止対策室 副看護部長
    感染管理認定看護師

    中澤様の経歴

    1995年 日高病院 入職
    2010年 手術室 師長
    2016年 感染管理認定看護師 取得
    2017年 副看護部長 現在

編集後記

患者さんへの配慮はもちろんのこと、スタッフの方のことを考え、業務改善を進められていらっしゃるということが印象的でした。2019年4月1日より働き方改革関連法が順次施行され、日本社会全体で働き方の見直し等が進められてきています。弊社でも今後も医療従事者の皆様や患者様に安全であることはもちろんのこと、より便利で使いやすい製品をお届けできるよう尽力してまいります。

取材日:2019年9月3日
インタビュー:サラヤ 羽鳥、遠藤、小泉

               

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