手指衛生遵守率向上アンケート(2017年)
メディカルサラヤの会員様が勤務されているご施設で、手指衛生遵守率向上のためにどのような取り組みをされているか、どのような取り組みをしたいと考えておられるか、アンケートを実施させていただきました。
多くの施設で手指衛生遵守率向上のために何らかの取り組みを実施しており、「実施している」とお答えになった方が98%、「実施していない」とお答えになった方が2%となりました。「実施している」につきましては、2011年(前々回)や2016年(前回)から増加しており、非常に高い水準で維持されています。
実施内容につきましては、院内勉強会の実施(79%)、啓発ポスター等の掲示(77%)、手指衛生製品の使用量調査(76%)が上位となっており、蛍光塗料などを用いた洗い残し/手指消毒漏れのチェック(62%)、手指衛生手順マニュアルの作成・提示(56%)、携帯用手指消毒剤の配布(54%)を実施されているところも過半数を超えています。2011年(前々回)・2016年(前回)と比較すると、手指衛生製品の使用量調査や携帯用手指消毒剤の配布が大きく伸びており、院内勉強会の実施と共に、効果があった取り組みとして評価されているようです。なお、手指衛生製品の使用量調査につきましては、払い出し量/請求量(64%)と容器に線を引く(51%)ことで測定されているご施設が多いことが分かります。
今後行ってみたい取り組みにつきましては、手指衛生遵守率と院内感染率との関係調査(35%)、直接観察法による手指衛生遵守率調査(33%)、手指衛生遵守率モニタリングシステムの導入(26%)が上位となっており、より実践に即した取り組みに対する関心が高いと伺えます。また、手指衛生遵守率向上における悩みにつきましては、手荒れについて(29%)、意識/レベルの差について(25%)、手指衛生の実践(23%)が上位になっております。
この度、アンケートにご協力くださった皆様に、深く感謝いたします。
本アンケート結果が皆様の今後の取り組みの参考となれば幸いです。
現在、手指衛生遵守率向上のために何か取り組みをされていますか?
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Q1で「はい」とお答えの方にお伺いいたします。どのような取り組みをされていますか?(複数回答可)
その他の詳細はこちら
- 手指消毒剤使用量とMRSA発生率の調査
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- キャンペーンや強化週間
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- 演習前や演習中に必ず手指衛生をしています
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- 講義で学生に説明し、演習を実施
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- 学校薬剤師として養護教諭の先生から手洗い指導の相談
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- 感染対策委員のチェック
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- ルミテスターによるチェック
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- 個人防護具の着脱の訓練
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- 後方支援(研修会・推奨)など実施
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- 手指衛生の実態調査アンケートの実施
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- 朝礼での声かけ
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- ICUでのビデオ撮影による順守率調査
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- 手荒れ職員の調査
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など
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Q1で「はい」とお答えの方にお伺いいたします。「効果があった」と感じられた取り組みはどのようなものですか?(複数回答可)
その他の詳細はこちら
- キャンペーン
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- 講義で学生に説明し、演習を実施
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- 薬剤師として養護教諭の先生から手洗い指導の相談
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- 感染対策委員のチェック
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- 5がつく日は手洗いと根付いた
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- 職員の希望を取り入れながら消毒剤の変更
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- インフルエンザ等感染症発生時
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- 本部からの医療施設への介入
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- 委員による強化対策
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- 地道な活動
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- 声かけ
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- ICUでのビデオ撮影による順守率調査
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- 手荒れ職員の調査
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など
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今後、手指衛生遵守率向上のために行ってみたい取り組みはどのようなものですか?(複数回答可)
その他の詳細はこちら
- 低刺激(無添加等)の手洗い石鹸を使用する
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- 手指消毒剤の選定
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- ゲーム形式の研修会
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など
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Q2で「手指衛生製品の使用量調査」とお答えの方にお伺いいたします。どのような測定方法で行っていますか?(複数回答可)
その他の詳細はこちら
- 容器にビニールテープを貼る
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- 使用量
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- 個人使用量自己申告
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- 払い出し量から1入院患者一日当たりの手指衛生回数を算出
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- 年2回実使用量調査
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など
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手指衛生遵守率向上に関して、お悩みなどございましたらご記入ください。
コメントの詳細はこちら
- (手指衛生の実践)
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- 知識はあるが実践できていない
- 遵守率の向上が見られない
- 実践において個人差が大きい
- 医師やトップの協力が得られない
- 正しい方法やタイミングで実施できていない
- 多忙な時はおろそかになってしまう
- 手指消毒剤の使用量が向上しない
- 教育や啓発を行ってもなかなか定着しない
- 正しく手指衛生を行っているかわかりにくい
など
- (効果について)
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- 手指消毒剤の使用量が増えても効果がわかりにくい
- 手の培養検査などコストがかかるためなかなかできない
- 医師が手指衛生しないため効果が上がらない
など
- (教育について)
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- 院内全体における教育機会が持ちにくい
- コメディカル部門の参加や理解が得られにくい
- 知識があっても、実施すべき時にできていない
- ベテランスタッフへの手指衛生の教育が難しい
- 医師からの賛同が得られにくく、医師に対する教育ができない
- マンネリ化の傾向があり、教育してもあまり良い反応が得られない
- 勉強会の後は手指衛生が行われるが、継続的に実施できない
など
- (手荒れについて)
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- 手荒れによって手指衛生の遵守率が低下する
- アルコール過敏症の方への対応が難しい
- ハンドケア用品が個人負担のため個人差が出る
- 手荒れした職員が多い、冬場は特に荒れやすい
- ハンドケアに対する意識が低く、業務に流れされている
- (遵守率の差について)
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- 個人差が大きい
- 管理者の指導力の差で遵守率に差が出る
- 医師の遵守率が低く、協力が得られにくい
- 病棟や部署によって意識の差が大きい
- 直接観察法を実施したいが、時間調整や確認がしにくい
など
- (意識/レベルの差について)
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- 管理者や部署によって意識レベルが変わる
- 医師が手指衛生を実施しない
- 個人差が大きく、啓発を続けても効果にバラつきがある
- 「知っていること」が「できること」の結びつかず、習慣になっていない。
- インフルエンザが流行した時には意識レベルが上がったが、終息に向かうとレベルが下がって再流行した
- 職員の自己評価は「できている」「やっている」だが、実際にはできていないのが現状
など
- (チェック方法について)
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- 直接観察法を実施したいが、時間やマンパワーが必要になるため困難である
- 直接観察法ではホーソン効果が働いてしまう
- 観察者によって差が出る
など
- (製品について)
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- 多くのメーカーから出ており選択に悩む
- アルコールが入っていない手指衛生剤を普及してほしい
- 手指消毒剤の複数選択ができるようにしてほしい
- ポーチが使いにくいと手指衛生の実施に影響が出る
など