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感染対策を行う上で重要なテーマのひとつである、手指衛生遵守率(コンプライアンス)向上のために、皆さまのご施設でどのような取り組みをされているか、アンケートを実施させていただきました。
手指衛生遵守率向上のために何か取り組みを実施しているとお答えになった方は97%(247/254)いらっしゃいました。取り組みの内容は「院内勉強会の実施 76%(187/247)」、「啓発ポスター等の掲示 74%(182/247)」、「蛍光塗料などを用いた洗い残し/消毒漏れのチェック 70%(172/247)」、「手指衛生製品の使用量調査 69%(171/247)」、「手指衛生手順マニュアルの作成・掲示 54%(133/247)」が回答率50%を超えていました。効果があったと感じられた取り組みは、「院内勉強会の実施46%(113/247)」、「蛍光塗料などを用いた洗い残し/消毒漏れのチェック 45%(110/247)」、「手指衛生製品の使用量調査 41%(101/247)」が回答率40%を超えていました。
手指衛生製品の使用量調査の測定方法は、「払い出し量/請求量 68%(117/171)」の回答率が最も高く、次いで「容器に線を引く 51%(87/171)」、「重量測定 16%(28/171)」、「空ボトル数 16%(28/171)」でした。
2011年に実施した同様のアンケート調査との比較では、手指衛生遵守率向上のための取り組みにおいて、「携帯用手指消毒剤の配布」、「手指衛生製品の使用量調査」に順位の上昇と回答率の増加が認められました。
手指衛生遵守率向上のための取り組みは、単独ではなく複数組み合わせて行うことが有効です。また、手指衛生製品の使用量調査の測定方法において、払い出し量/請求量は、簡便に使用量を把握することができますが、病棟での手指衛生製品の在庫量が結果に影響を与える可能性があります。一方、容器に線を引いたり、重量を測定する方法は、手間がかかりますが、精度が高く、実際に使用した量のみならず使用場所まで把握することができます。ご施設の状況や目的にあった方法で、手指衛生遵守率向上のための取り組み、そして手指衛生製品の使用量調査を実施されることをお勧めします。
この度、アンケートにご協力くださった皆さまに、深く感謝いたします。
本アンケート結果が皆様の今後の取り組みの参考となれば幸いです。
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